買う前に知っておきたいダイヤモンドの選び方

小野修介

小野修介

テーマ:ダイヤモンドの基礎知識

ダイヤモンドの4Cについて

ダイヤモンドには評価基準が定められています。

この評価基準は通称4Cと呼ばれており、全世界共通のものです。ダイヤモンドを購入する際は、この4Cを参考にすれば、ダイヤモンドの品質や価値を見分けることができます。

(1)Color=ダイヤモンドの色味
ダイヤモンドの色味で最も評価されるのは「Dランク」で、ダイヤモンドが完全に無色である状態を指しています。
このColorに関しては、最高ランクのD~Zまで評価が分かれ、Zに近づくほどダイヤモンドの色味が黄色みを帯びてきます。

(2)Clarity=ダイヤモンドの透明度
ダイヤモンドの美しさを象徴するのがClarity=透明度です。ここで指す透明度とは、色味のことではありません。

具体的には
・ダイヤモンドに傷が付いていないか
・ダイヤモンド石の中に内包物が入っていないか
などです。

Clarity=透明度はFL~Iまで評価が分かれ、Iに近づくとダイヤモンドの透明度が下がります。最高ランクは「FLランク」で、正式には「Flawless=フローレス」ダイヤモンドと呼ばれています。

(3)Carat=ダイヤモンドの重さ
「Carat(カラット)=ダイヤモンドの大きさ」と捉えられることが多いですが、ダイヤモンドの重さです。Caratは、重ければ重いほど価値が高くなります。

(4)Cut=カットの美しさ
これまでにご紹介した評価基準「Color・Clarity・Carat」は、元々ダイヤモンドが生まれ持った性質です。採掘後に人間の手で変えることはできない評価基準だと言えます。
しかし、「Cut=カットの美しさ」だけは人間の手に委ねられています。つまり、Cut=カットの美しさは、職人の技に対する評価基準なのです。

具体的には下記のようにいくつかのタイプに評価が分かれ、下にいくほど評価が下がります。
Excellent
Very Good
Good
Fair
Poor

鑑定書について

ダイヤモンドには明確な評価基準が存在します。その評価基準を記したものが、ダイヤモンドの鑑定書です。鑑定書にはダイヤモンドの品質が細かく記され、鑑定書発行元の機関名も記載されます。

<世界的に有名な鑑定機関>
・GIA(米国宝石学会)
4Cの評価基準を定めた、アメリカの鑑定機関です。

<日本において有名な鑑定機関>
・一般社団法人宝石鑑別団体協議会(A.G.L)に会員の鑑別機関でCGL(中央宝石研究所)、DCL(ダイヤモンド グレーディング ラボラトリー)、AGTジェム ラボラトリー等々です。

上記いずれかの鑑定機関名が記載されている鑑定書であれば、安心して購入することができます。
ダイヤモンドを購入する際は、ブランド名ではなく、鑑定書に記された評価基準を参考にするとよいでしょう。

照明で変わるので注意

宝飾店ではジュエリーが飾られ、美しく輝いているのが目に入るかと思います。ダイヤモンドは自然光の下にあるよりも、照明の下にある場合、さらに強く輝くことで知られています。そのため、宝飾店はその特性を生かしてディスプレーを行っています。

「お店ではあんなにキレイに見えたのに…」ということもあり得るので、宝飾店でのディスプレーで良し悪しを決めずに、4Cという評価基準で品質を判断するようにしましょう。

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小野修介
専門家

小野修介(ジュエリーデザイナー)

宝石専門店 小野指環店

何十万個以上のバーチャル在庫を有し、完全オーダー制という独自の販売システム「オノスペシャル」を開発。リーズナブルでオリジナルなジュエリーを販売している。宝飾に関するあらゆることに相談に乗ってくれる。

小野修介プロは山形新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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