コラム
臨床写真について
2019年12月24日
自分のことを書きます。
さて、治療する前にそのビフォー・アフターやダウンタイムがどのくらいなのかなど気になりますよね?
当然です。
しかし診察時にそうした臨床写真を実際はあまり見せれないのです。少なくとも充分にとは言えません。
個人情報保護の観点からというのが一番の理由です。
なので当コラムに掲載しているのも自分自身やスタッフの写真なのです。今では自院のホームページに写真を一切掲載しなくなったクリニックも少なくありませんしね。
あと、余計なバイアスがかかるのを防ぎたいという思いがあります。その前に大前提として、私自身の写真もそうですが、実際にお見せできる写真というのは良いものであれそうでないものであれ、全体のうちのごくごく一部にしか過ぎません。
患者さんとしては「何となくのイメージが分かればそれでよいので」と思われるでしょうが、じつは案外これがお互いに頭を悩ませる場合があるのも事実なのです。
どういうことかというと、写真を見てしまうと客観的情報として頭に入るよりもどうしても「自分もこうなる」みたいに印象づけて記憶してしまいやすいということです。つまりバイアスがかかるわけです。例えば薬の説明書に「消化器症状の副作用が出ることがある」と分かりやすい場所に書いてあると、何となく自分も胃腸の調子が良くないような気がしてきませんか?
でしょ?
何かのパンフレットみたいに「写真はイメージです」というわけにはいかないので、じつは非常に難しい問題なのです。
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