1歳未満の小型犬で注意!レッグ・ペルテス
季節ごとに多い病気というものがあります。
今回は梅雨に病院にたくさん来院される病気、外耳炎を取り上げてみましょう。
犬や猫、うさぎでも外耳炎は起こりますが、病院で一番多く見かけるのは犬の外耳炎です。
ダックスフンドやゴールデンレトリバーなど垂れ耳の犬がなりやすいとよく言われますが、柴犬などの立ち耳の犬でも外耳炎はよく起こります。
外耳炎の症状は
1.外耳(耳の中)が赤い
2.腫れている
3.耳を痒がる
4.耳垢がある
このどれか1つを満たせば外耳炎と思って良いです。
特に4が大事で、正常な犬は人間と違って耳垢がたまりません。
ですから犬の中に耳垢を見つけたらもうそれは「外耳炎」という病気なのです。
こうなると家での耳掃除だけでは治すことが難しいので、主治医の先生に見てもらったほうが良いです。
私たちはこの耳垢の色や、顕微鏡検査で原因を特定します。
黄色い耳垢が出ている場合は細菌性外耳炎。
褐色や黒色の耳垢が出ている場合はダニかカビによる外耳炎
耳垢はないけれど耳の中が赤く炎症を起こしている場合はアレルギー性外耳炎
というのが大体の目安です。
ひとつの原因だけではなくアレルギー+カビとかアレルギー+細菌などと、複雑に原因がからみ合って起きる場合もありますが、原因によっても治療法は異なりますので、まずは原因究明が優先ということになります。
ですから「これは外耳炎かも!?」と思ったら、自宅で掃除して、耳垢をとってしまう前に、まずは動物病院で耳垢の検査を受け、それから対処方法を指導してもらいましょう。