88.【ファン化マーケティング実践編】一度の取引で終わらせるな!顧客単価とLTVを爆発させる「ファン化」の技術
はじめに、こんにちは。株式会社吉和の森の森和吉です。
前回(第112回)は、難解な集計作業をAIに丸投げし、「おもてなし数・相談数・成約数」の3つの数字だけをゲーム感覚で見て楽しむ「ごきげんダッシュボード管理術」についてお話ししました。
さて、113回目のテーマは、真面目な経営者様ほど直面しやすい「忙しいのに利益が残らない(低利益率)問題の解消」です。
「見積もりを提示するたびに、単価を叩かれてしまう」
「毎日現場に追われて売上は立っているのに、経費や人件費を引くと残る利益がわずかしかない」
一生懸命にお客様に向き合っているのに、利益が手元に残らない経営は本当に精神的にも体力的にも削られますよね。
利益率が上がらない最大の原因は、商品やサービスを「単体(単品)」で売ってしまっていることにあります。今回は、値引き合戦から完全に抜け出し、適正な高価格(高利益)でもお客様から「むしろ安いくらいだ!」と喜んで契約していただける「価値のパッケージング術」をお伝えします。
「単品売り」から「一括おまかせパッケージ」へ
たとえば、お客様が「エアコンの取り替え」を求めているとします。
ここで「本体代+工事費=〇〇円」という単品の見積もりを出すと、お客様はすぐ他社のネット価格と比較して「もっと安くならない?」と値引き交渉を始めてしまいます。
しかし、お客様の本音(第104回)は「エアコンの機械」が欲しいのではなく、「部屋が快適になり、壊れる心配がなく、面倒な掃除やトラブル対応からも解放されたい」のです。
そこで、単品売りをやめて、次のような「おまかせパッケージ」として仕立て直します。
【単品】:エアコン本体+取り付け工事
【パッケージ】:「年中快適・安心保証パック」
- 本体+プロの標準取り付け工事
- 設置前のコンセント&配線安全チェック
- 【人肌感の特典1】:3年間・年1回の無料フィルター清掃&点検訪問
- 【人肌感の特典2】:困った時の24時間優先駆けつけサポート&電話相談
このように、商品単体ではなく「安心・手間削減・手厚いアフターフォロー」をひとまとめにして提案します。比較対象が存在しなくなるため、価格競争に巻き込まれることなく高い利益率(適正単価)を確保できるようになります。
AI参謀に「自社サービスのおまかせパック」を組ませる
「森さん、うちの業務でどんな特典やフォローを組み合わせればパッケージになるか思いつきませんよ」
そんな時こそ、AIの出番です。自社で提供している基本サービスを入力し、AI参謀にこう問いかけてみてください。
【AIへの指示文(プロンプト)例】
「当社は〇〇(業種・サービス)を提供しています。お客様が購入前後に抱く『手間・不安・めんどうな管理』を解消するために、基本サービスへ追加できる【手厚いアフターフォローや安心特典】のアイデアを5つ出してください。また、それらをセットにした高付加価値な【おまかせパッケージのネーミングと提案文】を作成してください」
AIは、自分たちでは「当たり前すぎて特典だと思っていなかった行動(第107回)」を拾い上げ、お客様がひと目で価値を感じるパッケージプランとして形にしてくれます。
利益とは「お客様をこれからも守り続けるための体力」
「高価格で売るのは申し訳ない」と気後れする必要は一切ありません。
適正な利益率を確保することは、悪でも何でもなく、「これからも会社を存続させ、そのお客様を10年、20年と末永く守り続けていくための体力をつけること(第95回)」です。
薄利多売で経営者が倒れてしまったり、会社が潰れてしまったりしたら、それこそお客様を路頭に迷わせることになってしまいます。
- 商品やサービスの「単品売り」を即座にストップする
- AIを使って「安心・手間に寄り添う人肌感の特典」を組み込んだパッケージを作る
- 適正価格(高利益率)でご契約いただき、浮いた利益でさらに手厚いおもてなしをする
この価値のパッケージ化に取り組むことで、あなたの会社は少ない案件数でもしっかりと利益が残り、心と時間のゆとりを持ってお客様を愛せる経営体質へと生まれ変わります。
今回の実践ポイント
- 商品を単品で売るのをやめ、「安心・手間削減・定期フォロー」をまとめたパッケージにする
- AIを使って、お客様の不安を消し去る「おまかせパック」のメニューを作る
- 利益とは「お客様を一生守り続けるための体力」だと捉え、堂々と適正価格を提示する
自社の主力商品を一つ思い浮かべ、「これにどんな親身なフォロー(人肌感)をセットにしたら、お客様は『全部おまかせしたい!』と思ってくれるだろう?」と考えてみてください。そこに新しい高利益商品の種が隠れていますよ。


