書籍『日本一詳しいWeb集客術「デジタル・マーケティング超入門」』を発売
はじめに、こんにちは。株式会社吉和の森の森和吉です。
前回(第111回)は、「全員に向けたメッセージは誰の心にも届かない」という原則のもと、実在するたった一人(〇〇様)の顔を思い浮かべて深く刺す「ペルソナ絞り込み術」についてお話ししました。
さて、112回目のテーマは、多くの経営者様が「苦手だから…」と後回しにしがちな「数字・データの管理」です。
「数字の集計と言われると、難しそうなエクセルや細かな計算ばかりで頭が痛くなる」
「せっかく分析しようと思っても、日々の忙しさに追われてデータを更新する暇がない」
そんな苦手意識をお持ちではありませんか?
経営において数字を見る目的は、反省や説教をするためではありません。「自分たちの工夫(人肌感)がどう成果に繋がったかを可視化して、チームで面白がること」です。
今回は、細かな数式を一切使わず、一目で自社の健康状態が分かり、見れば見るほどごきげんになれる「ごきげんダッシュボード管理術」をお伝えします。
見る指標は「3つの信号機」だけでいい
複雑なグラフや何十行もある試算表を毎日眺める必要はありません。経営者が一目で把握すべきデータは、まるで「信号機」のようにシンプルな3つの数字だけで十分です。
- 【青信号】:今月の「手書きお礼状・お声がけ」の件数(おもてなしの指標)
- 【黄信号】:今月の「相談・問い合わせ」の件数(集客の指標)
- 【赤信号】:今月の「ご契約・リピート」の件数(利益の指標)
PCのデスクトップや事務所の壁に、この3つの数字だけを大きく表示(記録)しておきます。
重要なのは、売上や利益という結果の数字(赤信号)だけを追いかけるのではなく、その手前にある「自分たちが注いだ温かい行動の数(青信号)」を一番目立つ場所でカウントすることです。
「今月は手書きハガキを30枚出せたぞ(青)」
「あ、そのおかげで問い合わせが5件増えた(黄)」
「成約率が上がって利益が残った(赤)」
この因果関係がひと目でわかるようになると、数字を見る作業は単なる事務処理から「仕掛けたゲームの成果発表」へと変わります。
データ集計はAIに丸投げする
「森さん、その3つの数字を集計して入力する作業すら面倒なんですよ」
ご安心ください。手入力で集計する時代は終わりました。
日々の営業メモやLINEのやり取り、手帳の記録をAI(またはクラウドCRM)に読み込ませ、「今月の問い合わせ件数と、お礼状を送った件数をカウントしてグラフにして」と頼むだけです。
集計やグラフ化といった冷たい作業は、100%デジタル(AI)に丸投げしてください。社長とスタッフは、できあがったシンプルなダッシュボード(画面)を見て、「うわ、今月はみんなで頑張った成果が数字に出ているね!」と会話(人肌感)を楽しむだけでいいのです。
数字は「努力を証明する勲章」
数字アレルギーになってしまう最大の理由は、数字を「叱責や不安の材料」にしてしまうからです。
そうではなく、「現場の泥臭い努力や丁寧な対応が、どれだけお客様に届いたかを証明してくれる温かい勲章」としてダッシュボードを活用する。
- 「問い合わせ件数が減っているから、今週はあの施策を試してみようか」
- 「成約率が跳ね上がっているね! 先月の〇〇さんの丁寧なヒアリングのおかげだ!」
数字を元に前向きな改善(第93回)ができるようになると、社内には「勘と根性」ではない、地に足の着いた自信と「ごきげんな空気」が満ちていきます。
今回の実践ポイント
- 難解な数式を捨て、「おもてなし・相談・成約」の3つの数字だけを見る
- 集計やグラフ化はAIに丸投げし、人間は結果を見て喜ぶことに集中する
- 数字を反省材料ではなく、「自分たちの努力を証明する勲章」として楽しむ
数字は決してあなたを苦しめる敵ではありません。あなたの経営を正しい方向へ導いてくれる、心強いナビゲーターです。
まずは今月の「お客様にお礼を伝えた回数」をノートの端っこに「正」の字でメモすることから、ごきげんなデータ経営を始めてみませんか?


