『Googleビジネスプロフィール運用アドバイスメニュー』をはじめました
はじめに、こんにちは。株式会社吉和の森の森和吉です。
前回(第33回)は、お客様一人ひとりの興味や悩みにそっと先回りして寄り添う「One to Oneマーケティング」の本質について、なじみの八百屋の店主のような温かい「人肌感」を交えてお話ししました。
今回は、その寄り添う技術をベースにしながら、自社のビジネスの可能性を何倍、何十倍にも広げるデジタルマーケティングの真骨頂についてお話しします。テーマは、「中小企業の商圏を『日本全国・全世界』へ広げる、驚異のスケールメリット」です。
地方や地域に密着してビジネスをされている経営者の皆様から、よくこのような言葉をお聞きします。
「うちは地元のお客様だけを相手にしている小さな商売だから、ネットで全国に発信する意味なんてないよ」
「ホームページやSNSは、大企業が全国にモノを売るための道具でしょう?」
しかし、これは非常に大きな、そしてもったいない誤解です。
大企業のように潤沢な資金を持たない中小企業や、地方で真剣にものづくりやサービスを提供している会社こそ、この「商圏の拡大」というスケールメリットを最大限に活かすべきなのです。
1.アナログ集客が強いる半径数キロメートルの血みどろの戦い
これまで、地域密着型の店舗や会社が行う従来の(アナログな)集客といえば、新聞の折込チラシのポスティング、地元の駅の看板広告、立て看板などが主流でした。
これらの手法は、物理的な理由からどうしても「店舗から半径数キロメートル以内」に住む不特定多数へのアプローチが前提となります。
しかし、少子高齢化や人口減少が進む地域において、その狭い「半径数キロメートル」という商圏の中で、競合他社と同じようなサービスを競い合っていれば、最終的には「価格競争(値引き合戦)」に巻き込まれ、お互いに体力を消耗していくことになります。
限られた地元のパイを奪い合うビジネスモデルのままでは、どれだけ現場が汗を流して働いても、経営を安定させることは極めて困難です。
2.ニッチ(尖った強み)なビジネスほど、広い世界で戦える
一方で、デジタルマーケティングを用いてSNSや自社ブログ、オウンドメディア等で情報発信を始めると、あなたの会社の商圏は一瞬にして「日本全国、さらには全世界」へと広がります。
「全国を相手にするなんて、うちの商品では無理だ」と思う必要はありません。むしろ、大企業のように大量生産・大量消費ができない中小企業こそ、この広い世界に向けて、自社の「尖った専門性」や「独自の強み(一次情報)」を発信していくべきなのです。
世の中には、1万人に1人しか興味を持たないような、極めてニッチ(専門的)な悩みや趣味を持った人々が確実に存在します。
狭い地元エリア(半径数キロメートル以内)では、1万人に1人のターゲットを探すのは不可能です。対象者が少なすぎて、ビジネスとして成り立ちません。
しかし、ターゲットを「日本全国(約1億2000万人)」、さらには「全世界(約80億人)」へと広げたらどうでしょうか。1万人に1人のニッチな顧客であっても、全国なら1万2000人、世界なら80万人の「熱烈な見込み顧客」が存在することになります。
物理的な距離を超えて、ネットの向こう側にいる「自社の商品を喉から手が出るほど欲しがっている、たった一人の人間」とダイレクトに繋がることができる。これこそが、デジタルマーケティングが中小企業に授けてくれる最大の恩恵です。
3.【事例】半径数キロでは潰れてしまうニッチな美容院の生存
私の著書でもご紹介している、分かりやすい事例を挙げてみましょう。
例えば、ある美容院が「ジェンダーレスなヘアスタイルの提案に強いヘアサロン」として集客を行いたいとします。
もし、この尖ったコンセプトの美容院が、店舗周辺の半径数キロメートル以内だけにチラシをポスティングして集客しようとすれば、対象となるターゲット層が少なすぎて、売上が立たずにあっという間に潰れてしまうでしょう。
しかし、InstagramやTikTokなど、美容に関心が高く、自分らしいヘアスタイルを真剣に探しているユーザーが多いSNSを活用して、魅力的なカットのビジュアル(施工事例)を継続的に発信したらどうなるでしょうか。
商圏は「日本全国・全世界」になり、SNSの画面を通じて、日本中から「これこそが自分が求めていたスタイルだ!」と確信した熱烈なファンが見つかります。
「ここのスタイリストにしか、自分に合うカットは頼めない」と確信したお客様は、たとえ遠方に住んでいても、新幹線や飛行機を使い、交通費をかけてでもあなたの店を指名して来店してくれるようになります。
スペックや安さの勝負(大手が強い領域)から抜け出し、他社には真似できない「あなたの会社だけの強み」を武器に、全国のファンと深く繋がることができるのです。
4.故郷・青森八戸から、全国へ「本物の価値」を届ける
私自身の話を少しさせてください。
私は青森県八戸市の出身です。高校を中退し、風呂なし4畳半の木造アパートで暮らしていた、決して器用ではない不器用な人間です。
現在、東京と青森を頻繁に行き来しながら活動しており、2025年6月には故郷に「株式会社吉和の森八戸web制作集客」という会社を立ち上げました。
地方に足を運ぶたびに痛感するのは、「地方には、東京の大企業にも負けない、真面目で素晴らしい技術や、温かい想いを持った会社がたくさん眠っている」ということです。
地元の狭い市場の中で、価格競争に巻き込まれて疲弊してほしくない。だからこそ、私は「難しいITを、誰にでもわかる言葉で」お伝えし、地方の企業がデジタルの力で全国と繋がり、自立して走れるように自走支援を行っています。
「義理には義理を。恩には恩を。情には情を」。
このアナログな人間関係のあたたかみを大切にしながら、ネットを使って、あなたの会社の素晴らしい強み(体温)を全国へ届けていく。
デジタルマーケティングは、あなたの会社の物理的な商圏の限界を打ち破り、未来を切り拓くための「最強のブースター(魔法の薬)」です。
「うちのような地方の小さな会社では……」と諦める前に、まずはネットの向こうに広がる無限のターゲットに、誠実な一歩をそっと踏み出してみてください。


