秋の不調は「乾燥」だけじゃない?
はじめに
はじめに
「早く寝ようと思えば思うほど、目が冴えて眠れなくなる」
「腰が痛くて、歩くときにずっと無意識で患部を押さえてしまう」
「気になってネットで症状を検索するうちに、どんどん不安が増して体が重くなる」
日頃からご自身の健康や体調管理を大切にされている方ほど、このような経験に心当たりがあるのではないでしょうか。
実は、不調を何とかしようと真面目に向き合えば向き合うほど、かえって痛みが長引いてしまうというケースは臨床現場でも非常に多く見られます。これは決して気持ちの問題や意志の弱さではなく、「脳と身体の神経生理学的な仕組み」に理由があります。
今回は、痛みを長引かせないための「意識の扱い方」について解説します。
1. 患部を意識し続けることは「痛みの筋トレ」になっている
痛みや違和感を最終的に知覚しているのは、患部の組織そのものではなく「脳」です。
脳には「意識を強く向けた部分の神経伝達を強め、筋緊張を高める」という性質があります。筋力トレーニングを行う際、鍛えたい筋肉に意識を集中させるとより強い負荷がかかり効率よく鍛えられるのと同じ原理です。
つまり、「痛い、痛い…」「早くここを治さなきゃ」と患部に過度な意識を集中させ続ける行為は、無意識のうちに痛覚の神経ネットワークを強化し、周辺の筋肉を緊張させ続ける「痛みのトレーニング」をしてしまっている状態といえます。
心身にとって緊張の反対は「リラックス」です。頭では力を抜くことが大切だと理解していても、意識の向け方次第で無意識に逆効果な緊張を作り出してしまうのです。
2. 慢性的な不調から抜け出す「3つの意識シフト」
では、この緊張ループを断ち切るにはどうすれば良いのでしょうか。
重要なのは、痛みを力づくで消そうとするのではなく、「意識の向け先を切り替えること」です。
①「痛みのない場所」にあえて目を向ける
例えば腰に強い痛みがあるときでも、手先や足首、耳たぶなど、全身のどこかには「全く痛みを感じていない部分」や「心地よい部分」が必ず存在します。
不調な箇所から意識を外し、不調のない部分の心地よさに感覚をフォーカスすることで、脳の過剰な警報アラートが静まり始めます。
② 物理的に「視界」を広げる
痛みや不安を抱えているとき、人は視野狭窄(トンネルビジョン)に陥り、思考も内向的・ネガティブになりがちです。
スマホの画面から目を離し、ベランダに出て空の広がりを眺めたり、高いビルの上層部を見上げるなど、物理的に「広い空間」「高い場所」を視界に入れると、自律神経の緊張が和らぎ視野がリセットされます。
③ 脳の「使っていない領域」を刺激する
普段通らない道を歩いてみる、普段読まないジャンルの本を開く、普段接しないタイプの人と挨拶を交わすなど、日常のルーティンから少し外れた刺激を取り入れます。
脳の異なる領域を活性化させることで、患部だけに集中していた意識が自然と分散され、凝り固まった身体の緊張が解けていきます。
まとめ:
その不調は一生続くものではありません
痛みや不調は身体からのサインですが、それに囚われ続ける必要はありません。
「不調が長引くか、それとも早く軽快するか」は、日常におけるちょっとした意識の使い分けによって大きく変わってきます。
まずは「痛む場所ばかりを気にしていないか?」と気づくことから始めてみてください。自分でコントロールできる身体の感覚を取り戻していくことが、根本的な健康への第一歩となります。
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