R4年2月28日判決言渡しで㈱シレオ(代表宮上元伸)らの「詐欺が確実に認定された!」
ある競落物件の債務者(元所有者)関係者による「買戻し」で次のようなことがありました。
売主(競売業者)と買主(債務者(元所有者)関係者)と金額等の条件がほぼまとまり、売主から売渡承諾書が交付され安堵しましたが、これが後で述べる「落し穴」でした。
そして次は債務者(元所有者)関係者の借入先の探索です。つまり関係者が新たに住宅ローンを組んで購入資金を捻出し買い取るという組立てです。更に売渡承諾書の期限は売主が申立てた引渡命令の期限「強制執行日の2日前まで」です。また物件自体が有する建築基準法上の難点、親族間売買という問題があり本当に融資が受けられるのか? 色々心配がありました。
当然のことながら大手銀行に相談しても無駄なので、対象金融機関はほぼ限定されます。でも運よく、種々の条件付きでしたが、やっとの思いで某ノーンバンクから事前承諾を取り付けることができました。
そして売主との最終協議の場で契約の日程&手付金の額等の打合せを済ませましたが、その翌朝、今までの交渉相手と異なる社長からの電話で「他の方法で売却するので承諾は無かったことにする。」との一方的な白紙撤回の通告、再考を願う私に問答無用の冷徹な扱いをされました。安堵するも束の間、どん底に突き落とされたわけです。
(※売渡承諾書の法的有効性については前№44をご覧下さい。)
このような不誠実な対応に私は憤慨し地団駄を踏みましたがどうすることもできず、期待させた債務者&関係者にどのように説明したらよいか! タダタダ呆然! 正に苦しい立場に追い込められました。
敗因は、私自身の脇が甘く一癖二癖ある「競売屋」の体質について少しは解っていても気を許したことが大きな原因であったと思っています。(と言いましての余りにも手際よく売渡承諾書を交付したことを考えると元々仕組まれていたのかも?)
当該業者は、競売物件を転売益目的で入札して同業者同士で「勝った!」「 負けた!」の勝負をしている「競売屋」と称する部類の業者です。全ての業者が同じ体質だとは思いたくありませんが、手段を選ばず経済的利益のみを追う人たちの集まり(業界)だと改めて感じました。
そのような当該業者を信用した私が馬鹿でした。その不注意が買主(債務者)にとり災いとなったと思っています。
この物件は、進入道路(建築基準法第42条二項道路・私道)に接道していない上にその進入道路に共有持分を持っていないという致命的欠陥を有する建築基準法上不適格物件でした。
当該業者は、もの分りの良くて感じの良い社員を担当(と言っても社員3-4名の会社)に付け、売渡承諾書で私や買主を信用させ金融機関を回らせた結果の意見や地権者の考え等の問題点を聞きだし(衝立の裏側で社長が盗み聞き?)という手の込んだ汚い手口にマンマと嵌まってしまったと言う構図だったと思っています。この手口で聞き出した内容から「自らの手でも解決できる。もっと高く売れる。」と判断し反故にしたのです。
このように欠陥物件でしたので裁判所が示した売却基準価額(=最低売却価額)は低額で、入札参加件数も少なく、当該業者は安価に仕入れることができたのです。
私は考えます。
この基準法上の問題で、種々の行政等への調査や関係地権者との協議を重ね物件の難しさを熟知した私から見れば、数十年もの間、地権者との人間関係を築いた債務者(元所有者)だけしか解決できないものと思っています。
突然、落下傘で舞い降りた当該業者が思惑通りできるような物件ではない! 予想以上の手間、時間そして結果コストがかかり、私が苦しんだと同等の苦労を味わってくれることを願うばかりです。盗み聞きによる「つまみ食い」の断片的理解が如何に安易であったかを気付かせるためにも! 信頼を踏みにじり私たちを弄んだシッペ返しがありますように!
しかし一方、債務者や関係者の皆さまにとっては深刻な状況です。大きな期待と希望を与えていながらの結果です! その分落胆も大きく私として申し訳なく言葉もありません。
記;大森孝成
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