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大森孝成プロのご紹介

自ら多額の不良債権を抱えながら、乗り越えてきた経験を生かして(1/3)

合資会社大誠企画 大森孝成代表

あくまでも債務者の利益のために働くという一貫した姿勢

 債務者の心強い味方となって「事業再生」と「任意売却」を柱に事業を展開する「合資会社大誠企画」代表取締役の大森孝成さん。「あくまでも債務者の利益のために働いているわけですから、その姿勢は一貫していないと信頼は得られません」と話す大森さん最大の特色は、その人生経験にあります。

 その昔、祖父、父の代から製紙業を営む事業家の家系に生を受けた大森さんは、父の会社で事業拡大に向け多忙な毎日を送っていました。当時、会社と工場を千葉県市川市に構えていましたが、都市計画法変更による公害規制強化があって移転に迫られることになります。そこで、昔から付き合いのあった地方銀行から休眠中の工場の再生を依頼され、出身地である岡山県へ移転させます。しかし、8年間は操業を続けたものの、移転によって一からのスタートとなった代償は大きく、倒産を余儀なくされます。当時の負債額は55億円。代表だった大森さんの父は、それでも製紙業への未練を捨て切れず、事業再生を希望。別会社を設立して再スタートを切りますが、結局、大森さんが40歳ほどの頃に会社を売却する羽目になりました。

 一方、大森さん自身は東京江戸川区に移り、箱を製造する印刷紙器の工場を設立。「代々続いていた家業の影響か、紙関連しか頭にありませんでした」と。さらに、平行して既に病床にあった父親の会社の後始末も一人で担うことに。会社の労働組合とも協議を重ね、岡山と東京を往復しながらの生活は心身ともに大森さんの負担となってのしかかります。江戸川の工場も一部引継いだ負債と設備の返済に追われ、次第に事業を畳もうと考えるようになっていきました。これらの会社整理に伴う不動産の任意売却で初めて不動産に興味を持った大森さんは、サラリーマンとして働きながら勉強を始め、宅地建物取引主任者の資格を取得。平成4年に現在の「合資会社大誠企画」として現在の仕事を始めたのです。

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