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新入社員が知っておくべき年金の知識

森田涼子

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テーマ:年金の基礎知識

桜開花の季節になりました。
新しい始まりの季節でもあります。なんだかわくわくしますね。

こちらのコラムは初登場の「社外人事部」の森田涼子です。

新入社員の皆さんも、新しい生活への期待と不安がいりまじっていることと思います。
これまで親御さんや学校の先生方に守られていた学生を卒業し一社会人として一歩を踏み出すにあたり、今一度ご自分の身辺整理をされてみてはいかがでしょう。

たとえば「年金」です。
大卒の方は特に「初日に年金手帳を持ってきてください」「基礎年金番号のわかるものをお持ちください」等、会社から言われていると思います。入社前にすでに提出された方もいらっしゃるでしょう。

免除された年金も支払いが必要


学生時代、年金は免除の手続きをとりましたか。
20歳以上の方は無職でも学生でも、お勤めで厚生年金か共済年金に加入している方以外は原則、「国民年金保険料を納めなくてはなりません」。そのため、収入が無い学生は「学生納付特例」といって、学生である間は保険料納付を猶予してもらえる制度があります。私の息子も20歳になったのを機に自分で役所に行って手続きしてきましたよ。

なぜこんなことをするのか。手続きってそもそもする必要があるのか。

まずは「免除」と「未納(滞納)」は、同じ保険料を払わないでも全く意味が違うということを理解してください。

「免除」は、学生免除であればさきほど書いたとおり。
他にも重い障害等級に該当し障害年金をもらっている方などは法定免除、
生活に困った方なら申請免除、30歳未満の方で生活に困った方なら若年者免除などもありますが(詳しくはまたの機会に!)
法定免除以外は、役所または年金事務所に申請をする必要があります。
この申請をし受理されることで、
「保険料は払っていないけれども、資格期間としてカウントしてもらえる、つまり国民年金に加入している期間となる」ということです。

年金はお年寄りだけのものじゃありません。
障害、遺族となったときの保険の役割があります。
もし免除期間に、病気やけがをしてそれが原因で障害が残ってしまったら、障害年金の対象になります。もしお亡くなりになった方が一家の大黒柱だったら、遺族の方に遺族年金が出ることもあります。

しかし、免除の申請もせず、国民年金保険料納付書を放っておいたらどうなるでしょう。
つまり、「未納」「滞納」していたらどうなるかってことです。
この間に、病気やけがをしてそれが原因で障害が残ってしまっても、障害年金をもらえることはありません。
障害基礎年金2級なら満額の老齢基礎年金と同額がもらえます。今なら78万円ほどになります。

「未納」「滞納」をしている方は「払っていないよ」とか「年金なんてやめてやったぜ」と簡単におっしゃいますが、実はおそろしく危険であること、お分かりいただけましたでしょうか。これを機にちょっと自分の身の周りを見直してみましょう。

さて学生免除を受けられていた方。
免除は「その間だけ」払わなくてもいいよというもので、
全く払わなくてもいいわけではないのです。納付を待ってくれると言ったほうが誤解がないでしょう。
その払っていなかった保険料は、社会人になったら少しずつ納付していきましょう。

サラリーマンになると、年末調整を会社でしてもらえますが
国民年金保険料は社会保険料控除を受けることができます。つまり、この保険料分は所得から控除してもらえるため、税金が安くなるのです。

他にも、こんな効果があります。入社数年くらいの若い社員が学生免除を受けていた国民年金保険料を社会人になってからコツコツ納めている姿が、年末調整の書類を通じて会社の人事部の目に留まるわけです。年末調整を担当する部署は給与計算を担当する部署、ほとんどが総務部や人事部といったところが多いです。年末調整の書類、保険料控除申告書に国民年金保険料領収書を添付するだけで、人事部の評価は「おっ、頑張ってるな」と上がることうけあいです。
長年、人事部で年末調整を担当した私が言っているのですから、間違いありません。実際にそれで、若い優秀な人を抜擢したことだってありますから。

年金に興味を持とう



新社会人の皆さん、「年金」の意味なども知らずにこれまで生きてきた方が多いと思います。これからもあえて触れない限り知ることの無い分野かもしれませんが、
いつかは必ずお世話になる「ライフライン」の一つです。
まずは免除してもらっていた保険料を少しずつ納めていくことから始めていきましょう。

あなたの将来の幸せを応援しています。

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社会保険労務士 ファイナンシャルプランナー
森田涼子
03-5876-6059
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森田涼子(社会保険労務士)

社会保険労務士オフィスもりた

向い合った方がお客様。お客様目線での問題の早期解決を第一としています。現場経験豊富だからできることであり、企業・社員双方にとって風通し良い企業作りの構築、紛争の未然防止を目指します。

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