理想の介護施設に出会えるように、施設と家族をつなぐかけ橋に（1/3）

理想の介護施設に出会えるように、施設と家族をつなぐかけ橋に

　「老老介護や、安全面・衛生面で在宅ケアに問題を抱えるご家庭もあるでしょう。こういった現状を踏まえ、ご入居者さまとご家族を安心安全な生活にに導くことが私どもの使命です」。こう語るのは、介護施設を紹介するサービスを展開している「シニアホームの窓口」の森坪真澄さんです。

　「病気の急変や突然の転倒事故によって、介護の機会は急にやってきます。混乱した状態で入居を希望する方もいますが、在宅介護が可能なら入居はおすすめしません。介護は、排せつのサポートなど個人の尊厳に関わることですから、慎重に検討しましょう」。人の営みは非常にデリケートで、尊厳を守ることは介護分野での重要事項です。介助が必要であっても、本人の意思を尊重し自立を支援することも大切だといいます。

　「入居前の満足度は70%が限界で、残りの30%は入居後に作り上げる数字です。この30%は、ケアマネージャーや現場の介護職員との関わりの中で満たされるもの。設備環境など目先のメリットのみを重視すると100%を目指せないのです」。介護はスタッフとの信頼関係が重要。時には家族と施設の間に入って相互理解を促す場面もあるそうです。

　「高齢者のご家族の場合、施設入居に対してマイナスイメージがあり、後ろめたさを感じる方もいらっしゃいます。しかし施設入居は、より良い生活を送るための前向きな選択肢なひとつでもあります。ご相談者さまには『介護施設の専門家と相談して決めたのだ』と心の負担を和らげていただき、背中を押すことも私どもの役割だと思っています」

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