理想の介護施設に出会えるように、施設と家族をつなぐかけ橋に（3/3）

相談者に寄り添い、本人も家族も納得できる最期を提案することが大切

　前社では営業のほか、各事業所を統括するSVとして働いていた森坪さん。介護現場についてよく理解しているのが強みです。

　「ご入居者さまやご家族、スタッフが一つの輪でつながることで介護は成り立ちます。どの施設も、質の高いケアを実践するなど調和を保つための努力を重ねています」

　森坪さんは現場で、貴重な体験をしたそうです。ご家族は他の施設を探すもどこも受け入れてもらえず、『やっとの思いでここにたどり着いた』と私のもとにご相談に来られました。その施設では受入れ拒否はせず、どうしたら安全に受入れができるかを考える施設でした。

　すぐに受け入れ準備をし、入居いただきましたが、、入居した日の夜に本人が逝去。深く関わる時間もない内に、最期の時を迎えてしまったのです。

　「悔いが残りました。ですが、ご家族から『受け入れてくださったのはこちらだけでした。ありがとう』と言葉をいただき報われたのです。たった1日でしたが、ご家族の悩みに寄り添い、導き出した答えは正しかったのだと。この件を機に、ご家族が納得する介護を追求することが大切なのだと気付けました」

　また、自身が紹介サービスを始めるに至った背景には、団塊世代への感謝があるとのこと。「今の安心で安全な日本を作った方々に、今度は私たちが安心で安全な生活をご提供したい。今後も求められているサービスを見極め、世の中に新たな価値を提供していきたいですね」

（取材年月：2021年6月）

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