剪定で樹木(庭木)の花つきを良くするためには
Structural Pruningとは
Structural Pruningとは、主幹(1つの優勢枝)を保持して、枝ぶりの欠陥を修正する剪定手法です。この剪定方法では、剪定後に枝葉の伸長が促進される反応がほぼなく、枝葉が美しく伸び、樹形は安定しています。そして、台風の暴風でも倒木や枝の折損を起こしにくい健康で丈夫な樹木に仕立てられます。ただ、この剪定方法は樹木の高さを切り下げないことで、多くの利点を得ています。したがって、将来的な樹高が低い樹種(低木、小高木)や樹高を高くしても問題のない立地で利用できます。
参考までに、高い樹木による倒木の危険性は「高い樹木(庭木)は倒木しやすい?」、電線近くの高い樹木に関しては「電線まで大きくなった樹木の対処方法」をご覧くださいませ。
樹高が比較的低い樹種「庭木におすすめの樹種」は、住宅地でもこの剪定方法が利用できます。
Structural Pruningについての詳細は、「月刊技術士」へ掲載された原稿がありますので、ご希望くだされば資料をお送りさせていただきます。
樹木の高さを切り下げる必要がある場合は、樹木の大きさを縮小させるより良い剪定方法 を参考にしてください。
ソヨゴ
植栽場所が都市部のため、剪定は年に2回行っていますが、毎回枝葉を少し切り取る程度で、作業時間はとても短いです。
ソヨゴは将来的な樹高が5~10mなので、そろそろ上方への伸長は緩和してくるかもしれません。
ヤエヒガンザクラ
Structural Pruningは花付きが良くなります。サクラが咲く季節には近隣の方々も通りすがりに見て楽しんでいるようです。
数年前から樹木の高さを切り下げておらず、これ以上は高くならないと思われます。
シマトネリコ
弊社が年に1回の頻度で剪定管理をするようになってから、数年間で剪定の必要性が少なくなりました。
シマトネリコは自然樹形がとても美しい樹種です。この立地ではシマトネリコの高さが6m程度で落ち着いているようです。
ヤマボウシ
自然に樹形が整う樹種です。そのため、Structural Pruningの良さがすぐに現れます。
高さは5~7m程度で落ち着いています。
ハナミズキ
枝葉の密度は安定しており、剪定の必要性は少なくなりました。
うどんこ病などの発生はなく、健全に育っています。
キンモクセイ
枝葉の密度は次第に安定してきます。そのため、木漏れ日の入る常緑樹として利用でき、剪定作業は短くなっています。
ただ、萌芽力がとても強いので、毎年の剪定が必要です。
高さは5m程度で落ち着いています。