『成熟社会のビジネスシフト 〜10年後も会社が続くために 〜』紹介記事ブログまとめ
「最近の若者は・・・」と語りだしたら、もう年です!!などとよく言われておりますが、2008年に切り替わった成長社会から成熟社会へ切り替わったので、青春時代をどのタイミングで過ごしたかで大きく変わってしまうのはやむを得ないことだと思います。
商店街や百貨店での買い物が当たり前だった50~70代の価値観は、コミュニケーションを元に作られています。
なぜなら、野菜を買うにしても、店の人と話さないといけない商店街で買い物をしてきたからです。
「今日のおすすめは何?」
「今日はジャガイモが安いよ!」
「そうね~じゃあ、ポテトサラダでも作ろうかしら」
「じゃあ、きゅうりも必要かな?」
「きゅうりはまだ、家にあるのよ。ニンジンもらおうかしら」
「新鮮なのが、あるよ!」
「あら、この野菜ってなあに?」
「ん?それはエシャレットと言ってね、らっきょうの仲間だよ。そのまま生で食べてもおいしいし、味噌をつけて食べるのもビールに合っていいよ。ジャガイモとニンジン買ってくれたし、奥さん美人だから、サービスしとく!」
「もう!お上手なんだからー」
ジャガイモとニンジンとエシャレットを買うのにしても、これだけの会話量をしています。
スーパーで考えたらどうですか?
かごにジャガイモとニンジンとエシャレットを入れてレジでお金を払うだけですよね。エシャレットは、おすすめされていないので、手に取っただけで買わないかもしれませんね。
スーパーでの買い物を鑑みても分かるように、30~50代の価値観は、便利さを元に作られています。飲み物は自動販売機で買うようになり、話さなくても自分の買いたいものを買えるようになってきました。
さて、スーパーや自動販売機の次に買い物スタイルとして出てきたものは何でしたか?それから考えていくと、20~30代の価値観を紐解いていくことができます。
思いつきましたか?
そうです、コンビニとネット通販ですね。
コンビニとネット通販は、24時間いつでも買える、近所にある/家で買えるなどが特徴としていえます。コンビニとネット通販を当たり前としてきた20~30代の価値観は、手軽さを元に作られています。
もちろん、個人によっては年代とは違うスタイルを好む人、年代とは異なる価値観を重視している人もいるでしょう。その人が成人になる前にどういう買い物スタイルをしてきたかが大きく影響します。コンビニが当たり前の人にとっては、手軽に買えるというのは当たり前で商店街のようにいちいち話し掛けられるのは居心地悪い状態でしょう。反対に、商店街が当たり前の人にとっては、コンビニやスーパーは無機質な感じがしてつまらなく感じることでしょう。
買い物スタイルが合う合わない以外に、買い物スタイルは、分別の基準に大きな影響を与えています。
コミュニケーションが主で、会話をしながら買い物をしていく商店街・百貨店での買い物スタイルの50~70代は、常識・非常識で物事を判断します。非常識な態度を取ったら買い物させてもらえないですからね。反対に、非常識な態度を取られたら、その店には行くのやめようとなります。50~70代は生きていくのに、常識・非常識が重要だったので、常識・非常識で物事を判断する傾向にあります。
会話をしなくても買えるようになったスーパー・自動販売機が主の30~50代は、買いたいときに手に入るかどうか快・不快で物事を判断します。自動販売機があれほど多いのも、人々が1本でも道を少なく買いに行けることを好むからです。50~70代は生きていくのに、買い物中に話す必要がなくなり、自分の都合を優先できるようになったので、快・不快で物事を判断する傾向にあります。
さらに家から出なくてもいい、出る距離が減ったコンビニ・ネットでの買い物が主の20~30代は、繋がりの有無を物事の判断基準とします。繋がりは実際の繋がりではなくて、価値観との繋がりです。あるのが当たり前の世代なので、既に繋がっているものの中での行動選択となります。いまある中で選ぶので、何かとつけて「とりあえず」と言う傾向にあります。
買い物スタイルも大きく異なり、ましてや成長社会と成熟社会の違いもあるので、今の私たちは世代間での価値観の差が強いです。世代間の違いをまず知り、個々人の違いを受け入れていけるようにしましょう。自分の当たり前を押し付けずに、他人の当たり前が何か興味を持つことが大事です。違いは違いであり、間違いではないのですから。