一見便利なファンドラップ、だけど隠れコストもあり実質2段階以上のコストって? 投資初心者が知らなかった資産運用
(RIA JAPAN広報部記述)
このシリーズは、4年以上RIA JAPANのコラムを読んだ投資初心者に依頼して、「なるほど!と感じたポイント」や「投資を始める前に知っておきたい!」と感じた内容について執筆いただきます。
投資初心者さんの執筆記事は第183回目になります。
今回はガラパゴス運用について執筆いただきました。
RIA JAPANは「ガラパゴス運用を避けるべき」というメッセージを長年発信し続けてきました。
2024年NISA開始と共に、MSCI ACWIをベンチマークとした、
オルカン(オール・カントリー)が日本の公募投信の残高ランキングの上位に入ってきました。
広範囲な投資が広まってきたといえますが、今回は投資初心者向け目線で執筆いただきました。
本記事ではガラパゴス運用を解説するにあたり、代表的な全世界株式の指数データ等を一部用いますが、
記事内で個別の銘柄・地域を推奨するものではありません。
誤解が無いように一部表現を校正した箇所があります(*)は編集部校正。
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地元に対する感情は特別だと思います。
誰にでもある感情で、日本が好きというのもあるでしょう。
みんなよくわかる感情だとは思いますが、資産投資の世界では、少し危険な感情になるかもしれません。
独自進化のガラパゴス
最近では海外に広く投資する人が増えていますが、
「日本に住んでいるからには、日本に投資した方が良い!」と考えている人もいるかもしれません。
その考えは絶対に間違いというわけではありません。
ですが、投資においては本当にそれでいいのか?という視点も必要です。
その考え方は世界の投資家基準から見ると、おかしな選択に映るからです。
この運用方針を「ガラパゴス運用」といったりもします。
ガラパゴスとは、生物が独自進化を遂げているエクアドルの島のこと。
大陸側の進化とは全く異なる独自進化を遂げたことから、いろいろなものにガラパゴスの名前がつきました。
スマホ以前の携帯電話である、日本の「ガラケー」も、実はガラパゴス携帯という意味があります。
投資の「ガラパゴス運用」は国際的な基準とはかけ離れた状態といえるでしょう。
投資の対象は成長している市場のはず
なんでガラパゴス運用と呼ばれると思いますか?
投資の世界もいろいろと広がりを見せますが、対象となるのは成長しているかどうかが重要です。
投資するからには「成長が見込める投資先に投資すること」は当たり前といえますよね。
成長が見込めない投資先に投資したいとは思いませんよね。
では、企業に置き換えてみましょう。
日本の企業は世界の中心といえる成長をしているかというと、そうとはいえないかもしれません。
全世界の株式に投資をする「MSCI ACWI」という指数があります。
MSCI ACWIでは、時価総額で日本株が占める割合は約4.83%しかありません。
(2025年6月30日時点)
IT関連で、検索エンジンのトップは残念ながら日本ではありません。
アメリカの企業です。
1位のシェアは圧倒的な約90%*です。
(* Statcounter search Engine Market Share Worldwide September 2025データより、第1位は約90.38%)
世界的にさまざまな業界の再編も進み、成長企業は残念ながら外国企業が多い。
これは紛れもない事実なのです。
日本も頑張ってはいますが、世界は広いのですから、世界の中心企業が日本だけとはいえないのです。
(* 特定の銘柄、特定の分野や国・地域、テーマについて推奨するものではありません)
投資先はガラパゴスでいいのか?
日本が好きだから、日本市場に投資するのがいいのでしょうか。
スマホを見てください。使っているのは日本の製品ですか?
昨今はアメリカ製や中国製が大半を占めています。
国内メーカーが製造・販売しているスマートフォンも、
中心的プログラムであるOSは、ほとんどが2種類の内どちらかです。
その2種類は、どちらもアメリカの企業が提供するプログラムです。
これはスマホに限らず、パソコンのOSも2大OSといわれるものは、どちらもアメリカ企業のものですよね。
投資先としても、日本が大好きだからガラパゴスでいいのでしょうか。
地元愛・郷土愛を持つことはとても大切なことではありますが、
投資先としては、考え直さなければいけないこともあるでしょう。
地元愛と投資は別物、と考える必要があるのではないでしょうか。
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(以下、編集後記)
今回、投資初心者さんには、ガラパゴス運用について執筆いただきました。
(* 投資先で日本の企業を選ぶことだけで良いのか?
:この内容についてRIA JAPANが発信してきたのは、「オルカン」や「低コストインデックスファンド」のブーム前からのことです)
2024年NISA開始と共に、MSCI ACWIをベンチマークとした、オルカン(オール・カントリー)が日本の公募投信の残高の上位に入ってきました。
MSCI ACWIを選ぶ日本の投資家が増えてきたことはRIA JAPANの、ガラパゴス運用を避けるべき、というメッセージと重なる、広範囲な投資の意義が広まってきた内容です。
後述のダイヤモンド社でのコラムでの、オールカントリーデータは2019年7月のデータでした。約5年前の発信内容でした。
そして日本でインデックス投資や世界株式への分散投資がこの5年で広がってきたことは、嬉しい事柄です。
RIA JAPANがこのトピックについて発信してきた内容を紹介します。
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・著書「NISA・つみたてNISA・iDeCoプロの選び方教えてあげる!」
P240以降にて日本の資産運用がガラパゴス化していることを解説しています。
NISA・つみたてNISA・iDeCoプロの選び方教えてあげる!Amazon販売ページ
・著書「お金を増やすならこの1本から始めなさい」
P137以降にガラパゴス化について解説しています。
「お金を増やすならこの1本から始めなさい」Amazon販売ページ
・知ってトクするおカネ学 公式YouTube動画
ガラパゴス運用についてYouTube動画でも解説しています。
繰り返しになりますが、本記事はRIA JAPANが、投資初心者に弊社発信のコラムで、「なるほど!と感じたポイント」や「投資を始める前に知っておきたい!」と感じた内容について記述してもらったものです(第183回目)。
※本コラムは特定の有価証券又は金融商品を勧誘するものではありません。また、特定の資産クラスに対する今後の方向性を保証するものではありません。
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