投信の手数料打ち切りも 米国投資家に学ぶべきコト
S&Pが2025/03/04に「SPIVA U.S. Scorecard Year-End」を公開しました。
2024年末時点での米国株式ファンドとインデックスの比較調査を行ったデータです。
1年のみで見ると、平均「64.45%」の大型株式ファンドがS&P500に届かない
2024年の1年間、米国大型株式ファンドは65.24%の割合でS&P500指数を下回りました。
米国大型株式ファンドカテゴリーはS&P500指数を比較対象指数としています。
S&P500指数は米国経済の主要産業を代表する500社で構成されています。
(米国株式全体はS&P Composite 1500、中型株ファンドはS&P MidCap 400とそれぞれ対応するカテゴリーの指数と比較されています。)
S&P500を下回る年の確率は87.5%
過去24年間で、S&P500指数を上回り、下図で50を下回る場合はたった3回でした。
(2005年49%、2007年45%、2009年48%)
つまり大型株式ファンドでは12.5%の確率でしか、S&P500を上回る年は出現しなかったのです。
S&P500を下回るパフォーマンスが起こる年の確率は87.5%なのです。
そして、2001年から2024年までの24年間の単年度の勝率を平均してみます。
「64.45%」の確率で単年度で米国大型株ファンドがS&P500指数を下回りました。
20年間運用すると、94.11%がS&P500に届かない
1年のみではなく、長期間での運用でS&P500に届かない割合も公表されています。
20年間という長期運用では94.11%がS&P500を下回るのです。
2010年3月掲載 企業研究会 BUSINESS RESEARCH 知っておくと得する、パーソナル・ファイナンス
世の中で「インデックスって何?」と言う時代だった2010年。
金融機関はこぞって、儲かる(高コストの)アクティブファンドをセールス強化していました。
しかし、ほとんどのファンドはインデックスに及ばない確率が6-7割ある事実を、筆者は発信していました。
当然ですが、販売者の証券会社などからは「目の上のたんこぶ」状態で、
これらの事実はメディアでもなかなか採り上げて貰えませんでした。
社)企業研究会「BUSINESS RESEARCH」2010年3月号には、
アクティブファンドの成績がインデックスに届かない点をお伝えしています。
高い信託報酬というコストを払っていながらも、市場の動き=インデックスを下回る投信が6~7割もある(中略)
アクティブ型投信は、市場の指標(インデックス)を上回るリターンを目指すことを目的としているのですが、(中略)約6~7割はその目的を達成できていません。
→PDFはこちらから
知っておくと得するパーソナル・ファイナンス 第6回 海外分散投資の今後の主流【海外ETFについて】
世界的にアクティブ型→インデックス型の潮流、特にETFへの資金流入続く
世界的にはアクティブ運用からインデックス運用・ETFへの資金流入が起こっています。
つまり、アクティブ型を解約して、インデックス型やETFに移っているということです。
2024年5月に公表された、アクティブ型・インデックス型の資金移動を現したグラフがこちらです(2025年3月執筆時点最新データ)。
データ:Investment Company Institute「2024 Investment Company Fact Book」
翻訳:RIA JAPAN
この画像はグラフ中央の横線より上は資金が投入、集まっているということを意味しています。
逆に、横線より下は解約や出金などで資金が流出していることを意味しています。
世界的にも「アクティブ型」を解約し、「インデックス型」、とりわけ「ETF」に乗り換える動きが何年にもわたって続いていることがわかるかと思います。
安東隆司が解説!海外ETFとは
安東隆司が海外ETFについて解説した動画がYouTubeにて公開されています。
海外ETFの特徴やメリットを解説していますので、是非チャンネル登録の上、ご視聴ください。
********************
* 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の有価証券その他の投資商品についての勧誘や、売買の推奨を目的としたものではありません。
本記事は信頼できると判断された情報等を基に作成しておりますが、正確性、完全性を保証するものではありません。
メディア取材、セミナーのご用命は下記リンクの弊社HPお問合せフォームよりご連絡ください。
RIA JAPAN おカネ学株式会社 お問合せフォーム



