住宅ローンの低い金利を繰り上げ返済して、金利15%のリボ払いを利用?教育ローン金利は?
農林中央金庫が2025/02/07に発表した2024/4-12月期の連結決算では1兆4145億円の赤字となりました。
保有債券の価格下落による含み損拡大・運用金利より調達金利が上回る「逆ザヤ」の債券運用の含み損が▼1兆5701億円(2024/12末)となり収支を圧迫しています。
農林中金は低利回り債券の売却を進めており、株式等を含めた運用資産全体では
▼8859億円の含み損(2024/12末)でした。
運用資産全体45.2兆円に対しては *▼1.95%のマイナスリターンと計算できます。
(*リターン%はRIA JAPAN試算。農林中央金庫による公式リターン比率公表・年度でのリターン公表無く、過去累積金額のみを公表している)
GPIFと分かれた明暗。原因は債券偏重のポートフォリオか?
GPIFのリターン金額が約23.7年累積で164兆3463億円であるのに対し、
農林中金は累積で▼8859億円の含み損と考えられます(1998年から約26.7年)。
農林中金は運用成果が全く不芳なのです。
農林中金の運用成果不芳は「株式でほとんど運用していないこと」が理由の一つと考えます。
過去、農林中金はリーマン・ショックの際に証券化商品で大きな損失を出しました。
リスク回避で株式にほとんど投資せず、米国債等に偏ったポートフォリオになっていました。
2024/9月時点での農林中金とGPIFのポートフォリオを比較した図がこちらです。
(債券売却を大胆に行った後の2024/12月データでなく、売却前2024/09月データで比較)
株式への投資配分は 農林中金では*約3%。GPIFでは株式に合計約49%と大きな違いです。
(*農林中金の運用比率は四捨五入後)
一般的に債券運用は株式より低リスクと言われますが、金利が上昇した場合は価格が下落し、今回の農林中金のように含み損となるケースがあるのです。
安全指向を優先した結果、株式配分を活用する運用より成績が悪いだけでなく、マイナス運用となることも起こり得るのです。
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