無登録の「モグリ」業者に要注意！未登録業者なのに「登録事業者」詐称の事例も

2024年7月24日、金融庁が「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」更新データを公開しました。
(該当ページへのリンクは本記事下部に掲載しています)

これは、当局への登録を行わずに金融商品取引業を行ったとして、
「金融庁(財務局)が警告書の発出を行った者の名称等」が掲載されているリストです。
中には、実際には未登録業者であるにも関わらず、
登録を受けた金融商品取引業者の商号や登録番号等を詐称していた事例も掲載されています。

昨今ではSNSや動画配信サイトを通じて、
無登録ながら「個別銘柄・投資タイミングの助言・推奨」を行う事例も散見されます。
投資の具体的なアドバイスを行うためには「投資助言・代理業」の登録が必要です。

会員制の投資サロン、会員制の投資情報、経営コンサル、年金コンサル、FP、SNSの投げ銭形式利用した投資相談、海外の事業者で日本でのセミナー開催……。
「投資助言・代理業」の登録を受けずに、具体的な銘柄の分析などを行い助言行為をすることは「無登録事業」で金商法の違反です。

メディアに出ているから、メディアで連載しているから、長年SNSで情報発信しているから、元プライベートバンカーだから、投資信託を実際に運用していた経験があるから、元ヘッジファンドに勤務していたから、元ファンドマネージャーだから、投資家で億万長者になった人だから、海外からの情報発信だから、海外のファンドは成績がよさそうだから……

イメージから信頼できそうだ、という判断基準は人それぞれです。
しかし、理解していただきたいのは、日本で金融商品等のアドバイスを対価に報酬を得る行為は、「投資助言・代理業」という「登録」を受ける必要があるということです。

FPのライセンスを持っていても、個別の投資のアドバイスを行うには、投資助言「登録」が必要なのです。

そして、登録者は金融商品取引法の広告規制等、厳しいルール遵守が指導されています。
一方、「モグリ」の事業者は投資家保護のルールを守らず根拠のない

「リターン　●％！」「絶対儲かる！」

といった宣伝で集客、金銭を儲けようとしています。

目に付きやすい広告などは、監視の目が届かない「モグリ」事業者によって発信されていることが多いのです。

無登録事業者リストに掲載されている事業者が、無登録事業者の全てではない

金融庁によって公開されている無登録業者リストでは、
「金融庁によって無登録営業を行っていることが確認できた事業者」の掲載に限定されています。

もし、資産運用に関する相談等を検討している事業者がいたら、
金融庁に登録されているか確認することが、一つの判断材料になるでしょう。
(金融庁によって免許・許可・登録等を受けている業者一覧が閲覧できるページは
　本記事下部にリンク掲載しています)

顧客本位の業務運営に取り組んでいるかも判断材料の一つに

また、投資家である顧客本位の業務運営に取り組んでいるかも判断材料の一つになります。
2017年に、金融庁によって「顧客本位の業務運営に関する原則」が公表されました。
この原則は「何が顧客のためになるかを真剣に考え、横並びに陥ることなく、より良い金融商品・サービスの提供を競い合うよう促」すための原則です。
この、「顧客本位の業務運営に関する原則」を採択し、取り組みを公表した事業者を
金融庁がリスト公表しています。
(該当リストが閲覧できるページは本記事下部にリンク掲載しています)

弊社、RIA JAPAN おカネ学株式会社は投資助言・代理業者としてリストに掲載され続けています。

1,050者うち投資助言・代理業者6者(2023年9月8日)
1,164者うち投資助言・代理業者11者(2022年5月13日)
493者うち投資助言・代理業者8者(2021年9月3日)

【しかし、当該リストでは金融事業者の取り組み方針が形式上明確に示されている事業者を掲載したものであり、リストに掲載されている金融事業者全てに対して、取り組み方針(内容面)の適切性や実施状況の充分性について金融庁が判断したものではありません】

大切な資産を運用するにあたって、
「モグリ」の事業者よりも、正規に「登録」を受けた事業者に相談する方が安心なのは言うまでもないでしょう。
あなたの資産運用の相談先が
・相談先の事業者が適切に登録されているのか、
・顧客本位の業務運営に取り組んでいるのか、
相談する前に今一度確認してみてはいかがでしょうか。