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安東隆司(あんどうりゅうじ) / 投資顧問

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コラム

2024年NISA対象でも、ダマされてはいけない商品とは?隔月分配型とは?

2023年9月14日

テーマ:所長解説のおカネ学♫

コラムカテゴリ:お金・保険

2024年の新しいNISA制度がスタートします。

「金融庁に認められた、成長投資枠対象の商品です」と、
セールスで勧められても、
ダマされてはいけない商品があります

毎月分配はダメ、隔月分配ならOK?

金融庁は「毎月分配型」の投資信託等を、成長投資枠の対象から外しました。
すると2カ月に一度分配金を受け取れる「隔月分配型」投信が2023年に設定されています。

年に12回でなく、
年6回の分配ならば、2024年NISAの
成長投資枠の対象として認められる可能性がある

からでしょう。

QUICKのデータによると、23年は11日までに10本の隔月型の投信(上場投信、ETFを除く)が新たに運用を始めた。年間で5本以下だった20~22年をすでに上回る。他方、毎月分配型は今年これまでに6本と、直近のピークだった21年(年間で39本)と比べて減少が顕著だ。

ニッセイ基礎研究所の前山裕亮主任研究員は「60代以降を中心に、分配金を受け取りながら運用したいニーズは強い」と分析。成長投資枠で、毎月型に代わり隔月型が「有力商品の1つになるのは自然な流れだ」と話す。

新NISAでは隔月型の「存在感が増す」と予想するのは、日興アセットマネジメントの汐見拓哉リテール営業企画部長だ。同氏は隔月型について、シニア世代の投資として年金制度とも相性が良いと指摘。年金の受給開始時期を遅らせて受給額の増額を試みる間に、NISAで隔月型に投資して非課税で分配金を受け取ることで、投信が橋渡しのような存在になるとみる。

2023/09/13 QUICK MoneyWorld『隔月分配型の投資信託がじわり増加 新NISA視野』

老後の資産運用を行う上で、「運用しながら取り崩したい」
というニーズは大きくあります。
シニアの資産運用ニーズにおいても、NISAの非課税枠を使いたい
というニーズに応えた商品に人気が出るのは、ある意味当然の流れです。

特別分配を行う、隔月分配型等に注意!

2024年の新しいNISAの対象商品であったとしても、
投資する前にそのカラクリに注意が必要な商品があります。
それは
特別分配を行う、分配型です。

なぜ特別分配型に注意が必要なのか

特別分配金を受け取った投資家が、イザ資金が必要となり解約すると、
100万円が30万円になってしまった…
といった事例が実際に考えられます。

5%の分配を行う投資信託が、実際には1%しか儲かっていない場合があります。
すると4%の分配金は「元本を取り崩して支払う」ことを行う場合が考えられるのです。

実力以上の分配金を、
投資した資金を取り崩して支払う、
不健全な形が 特別分配金 です。

毎月分配型が問題なのではなく、
特別分配を行う投資信託が問題なのです。


なお、隔月分配型の全てが特別分配を行うものとは限りません。
特別分配の記載がある投資信託(ファンド)にはくれぐれも注意をしてほしいと思います。

なぜ毎月分配型はダメとして、NISA対象から外されたのか

毎月分配型がNISAの対象から外された背景を考えてみましょう。
・特別分配金(元本取り崩し金)を利用する、商品の多くが毎月分配型だった
・資産形成では、再投資の複利運用が有効
・つみたてNISAの基準を成長投資枠にそのまま援用した
このような背景が考えられます。

複利効果で毎月分配と隔月分配に差はあるのか?

資産形成層にとっては、長期に再投資を複利で行う投資に優位性があるでしょう。

複利効果を阻害する という意味では
毎月分配型でも
隔月分配型でも大差はない

でしょう。
隔月ならば複利効果に寄与するとは、思わない人が大多数だと思います。

しかし、現実には「隔月分配型」はNISA対象
「毎月分配型」はNISA対象外 となってしまいそうです。

成長投資枠のルール基準見直しを

2024年のNISAの「成長投資枠」は つみたて枠 と異なる枠です。
つみたてNISAの基準を援用する必要は無かったでしょう。
ルールを決定する段階で、つみたてNISAのルールである
「毎月分配型を除外」
としてしまったことが残念でなりません。

そもそも、金融の有識者の報告書で、「特別分配型の弊害」と
「毎月分配型」の認識の混同がみられたままです。

排除すべきは 特別分配型です。
普通分配を行う、健全な毎月分配型をNISA対象外としたのは残念です。


健全な普通分配を行う、毎月分配型の商品が、世界で資産運用に貢献しています。
日本の証券や投信ビジネスを主戦場とする有識者には、このような世界基準の商品が存在することが十分に認識されていなかったのだと思われます。
不健全な特別分配型による消費者被害が拡大しないため、またシニア世代の老後の健全な資産運用の促進のため、NISA成長投資枠の基準見直しを切に要望するものです。

********************

特別分配や普通分配の詳細はRIA JAPAN 安東心が日経CNBCに出演した動画で解説しています。
新旧NISAを徹底的に活用する
日経CNBCでRIA JAPAN 安東心が解説! 2024年NISA制度と、2023年にやっておくべき事は?
2023年6月8日

日経CNBC動画内容の内容をスライドを用いてを以下のコラムで紹介しています。
日経CNBCでRIA JAPAN 安東心が解説! 2024年NISA制度と、2023年にやっておくべき事は?
https://mbp-japan.com/tokyo/ria-japan/column/5137684/


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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の有価証券その他の投資商品についての勧誘や、売買の推奨を目的としたものではありません。
本記事は信頼できると判断された情報等を基に作成しておりますが、正確性、完全性を保証するものではありません。

この記事を書いたプロ

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