本当に信じていいのか！？ヘッジファンドの絶対リターン　投資初心者が知らなかった資産運用

(RIA JAPAN広報部記述)
このシリーズは、2年以上RIA JAPANのコラムを読んだ投資初心者に依頼して、「なるほど！と感じたポイント」や「投資を始める前に知っておきたい！」と感じた内容について執筆いただきます。
投資初心者さんの執筆記事は第70回目になります。
今回はヘッジファンドについて執筆いただきました。
誤解が無いように一部表現を校正した箇所があります（*）は編集部校正。

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「相場が下落しているときでも、安定したリターンが得られる」「絶対リターン」
こう聞くととても魅力的に感じます。
資料を見てみると右肩上がりのチャート。
更に担当者からは「一般の人ではアクセスできない、限られた富裕層向けの運用」と言われます。
そんなヘッジファンド。いいところづくめな気がしますが、選ぶ前に少しこの内容をかみ砕いてみませんか。

ヘッジファンドはバイアスによって安定神話に担ぎ上げられている可能性

日銀のレポートによると、ヘッジファンドの指数やデータベースの限界を指摘されています(* 日本銀行「ヘッジファンドを巡る最近の動向」2005年7月)。
それはバイアスがかかっている可能性があるからです。

情報とは、バイアスがかかるものです。
バイアスとは指向性であり、偏りが生じることをいいます。
これは投資に限った言葉ではなく、さまざまな場面で使われてきました。
ここでいう情報バイアスとは、発信している側に都合のいい情報という意味です。
自分達にとってネガティブな情報は発信してもプラスになりません。
こうしたところにバイアスはかかるのです。

ヘッジファンドにかかるバイアスたち

低収益率のファンドは報告を行わない
既に終了したファンドはデータが無い

こんな事柄があるため、実際よりもリターンが高い指標です。
過大評価される場合があるのです。

「生存バイアス」とは何でしょうか。
「クマに出会ったら死んだふりをしろ」という話があります。
しかし、「死んだふり」をして生き残った人がその話をしているのであって、「死んだふり」をしたものの、生き残る事ができなかった人はその話をすることができません。
（注　成績が悪く閉鎖したファンドの計数が含まれない指標）

他にも直近のもっともよい収益率を達成した期間だけ報告する「遡及バイアス」や、
消滅しようとしているファンドが精算されるまであえて収益率を報告しない「精算バイアス」、
独立した第三者からのチェックが無い点なども指摘されています。

つまり、右肩上がりのチャートや絶対リターンといわれても、それはヘッジファンドの「良かった成績」だけしか見せられていない可能性があります。

現実のリターンに魅力はあるのか

2017年から22年のヘッジファンドリターンは、約8%だったそうです。
一方、2017年から22年のS&P500指数のリターンは約14%。
これでもヘッジファンドがいいのでしょうか。
耳心地の良い言葉だけを信じる前に、よく調べてみる必要があるのです。
絶対リターンという言葉と現実は違っている。
しかし、販売者にとって都合に悪い事実は、販売者から語られることは無いのです。

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(以下、編集後記)
今回、投資初心者さんには、ヘッジファンドについて執筆いただきました。
RIA JAPANではこれまでヘッジファンドの注意点について発信してきました。
下記リンクより発信してきたコンテンツが閲覧可能です。

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繰り返しになりますが、本記事はRIA JAPANが、投資初心者に弊社発信のコラムで、「なるほど！と感じたポイント」や「投資を始める前に知っておきたい！」と感じた内容について記述してもらったものです（第70回目）。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の有価証券その他の投資商品についての勧誘や、売買の推奨を目的としたものではありません。
本記事は信頼できると判断された情報等を基に作成しておりますが、正確性、完全性を保証するものではありません。

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