破綻時には「もはや手遅れ」も、預金は保護でもダメージを負う投資家 SVBの突然破綻

安東隆司

安東隆司

テーマ:所長解説のおカネ学♫

シリコンバレー・バンク(SVB)が経営破綻しました。
全米16位規模の破綻です。

2023/03/13 AM8時時点では、シリコンバレーバンクの預金を完全保護の方向に財務省が舵を切りました。

2023/03/13 AM7時までの報道では、ダメージが避けられない様相でした。

・預金保護は1口座あたり25万ドルまで
・1560億ドルが預金保護の対象外
・米国の金利上昇で債券時価評価での含み損が拡大
・2023/03/09(日本時間3/10朝)に▼60.40%の下落
・2023/03/10 経営破綻 週末の預金引き出し不可に

今回は財務省が預金の保護に動くことになりました。
しかしこのような経営破綻が発生した場合、「もはや手遅れ」かと心配したSVB取引者が多くいたということです。

株価上昇ランキング銘柄が破綻

相場が強かったここ数年は、ある意味どんな運用でもそれなりにリターンを得ることができたでしょう。
より高いリターンを求めた結果、リスクの高い資産に配分してしまった結果で、「失敗した」「やるべきではなかった」と後悔する事例が今後出てくることでしょう。

データ Bloomberg チャートは2023/03/09売買停止前水準

経済番組のランキングで採り上げられていた銘柄でもありました。
2023年2月時点では、あるランキングでSVBはプラス40%もの株価上昇と紹介されていたようです。

過去のリターンが高いから
という理由で、この銘柄に配分した投資家は痛手を負ったでしょう。

預金は保護されても、株式投資家は保護されない形が普通です。

手遅れになる前に考えるべき、セールスパーソンが語らない事柄

以前から警鐘を鳴らしてきた
・レバレッジを過度に使った取引
・オルタナティブ投資で、実際には換金性のない商品
 (プライベート・エクイティ、プライベート不動産ファンドなど)
・集中した資産配分
・両替コストの膨大な、新興国通貨や債券関連取引
は今後に影響が出てくる場合が考えられます。

商品販売をしている人々は、実際のダメージを投資家にしっかり語らない場合がほとんどでしょう。
しっかりと語ると、商品が売れなくなるためです。
金融商品の販売に携わっている人は、「売る」ことが仕事なのです。
だからこそ、アメリカでは中立なアドバイザーに資産運用の相談をするのがスタンダードになってきているのです。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の有価証券その他の投資商品についての勧誘や、売買の推奨を目的としたものではありません。
本記事は信頼できると判断された情報等を基に作成しておりますが、正確性、完全性を保証するものではありません。

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安東隆司
専門家

安東隆司(投資顧問)

おカネ学株式会社 Reliable Investment Advisors Japan Co.,Ltd(英文名称 略称 RIA JAPAN)

富裕層の資産の管理や運用、承継などを行う。売買手数料0などお客様と利益相反の少ないサービスを追求。また、海外ETFを中心とした資産形成の知識・経験が豊富。テーラーメードの投資助言を大切にしている。

安東隆司プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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