投信の手数料打ち切りも 米国投資家に学ぶべきコト
『為替ヘッジ付きならば、為替リスクを負わないので安心です』
こんなセールストークに乗った結果、さっぱりリターンがあがらず困っている人も多いのではないでしょうか?
生命保険会社ですら、損を承知でヘッジ付き外国債券を売っている。
ヘッジ外債のコストまで含めた利回りがどんどんマイナスになっているためです。
「債券って、最後まで持っていれば、マイナスにならないんじゃないの?」
債券のクーポン部分は、デフォルト等が起きなければ支払われるので安心感が高かったハズです。
では、なぜプロの生命保険が損してまで、ヘッジ付き外債を売っているのでしょうか?
為替ヘッジコストが暴騰!コスト5%も
為替リスクを軽減させるための「為替ヘッジ」が逆にリスクになっているのです。
為替ヘッジを行うためには、コストがかかるのです。
現在のように日米の金利差が極めて大きい場合でいえば、為替ヘッジコストが高くなってしまいます。
2022年の末には為替ヘッジコストが4.9%台を付け、5%台に突入した現在。
外債のリターンよりも、為替のヘッジコストが上回るため、持っているだけでマイナスリターンとなってしまったのです。
2019年に為替ヘッジコストに注意を促した内容は?
資産運用には長期視点が重要です。低金利環境下では想像もできなかったことも、「知ってトクするおカネ学」に触れていた人は予見できた場合もあるのです。
「コスト負けする商品を選ばない」ということです。
(中略)
C:為替ヘッジコストが高く、リターン不十分な商品に注意
『バランス型を選ぶ場合には、コスト負けする商品を選ばないように注意する』
2019年12月に出版した著書の内容の一部を、2020年5月にダイヤモンド・オンラインで紹介した記事です。
(別のページで開きます)
https://diamond.jp/articles/-/234109?page=2
C:為替ヘッジコストが高く、リターン不十分な商品の場合
これも同様です。為替リスクを嫌う結果、為替ヘッジコストをかけて外国債券を運用しているような場合も考えられます。低金利下の経済環境では、外国債券といえども高いリターンが望めない時期があります。
”為替のヘッジコストと信託報酬を合わせるとリターンがマイナスになる場合、もっとひどいケースでは、そもそも為替のヘッジコストがリターンを上回る、マイナスのリターンを生み出す仕組みになってしまっている場合も考えられます。”
長期運用の重要性をうたがう人は少ないでしょう。今はリスクでない事柄であっても、長期で運用する時には、いずれリスクとなる時期が来る場合があるのです。様々なリスクが頭の片隅に入っている人は「損してまで売る」ことを減らすことができるかもしれませんね。
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以下の記事もご参照ください
「生保、損失覚悟の外債売却 昨年の売越額11兆円、05年以降最多 為替ヘッジコスト重く」
日本経済新聞 2023/02/21
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