活用しないと勿体ないNISA・つみたてNISA! 安東隆司の解説動画公開
2023年4月9日からの日銀新総裁に植田和男氏を起用する人事を固めた、というニュースが出ています。
以前新総裁候補としてニュースになっていた雨宮副総裁は就任を辞退した模様です。
経済学者出身の日銀総裁は戦後初。
1998年4月から2005年4月まで日銀審議委員を務めた経験があります。
日本銀行の読み方は?
日本銀行の読み方は 「ニホンギンコウ」でしょうか?
実際は「ニッポンギンコウ」です。
お札にもNIPPON GINKO と記してあります。
「ニチギン」という表現が無難なのかもしれません。
日本、拙速な引き締め避けよ から見る今後の姿勢は
『日本、拙速な引き締め避けよ 物価上昇局面の金融政策』
植田和男・共立女子大学教授 という寄稿が日本経済新聞の2022/7/6付で寄せられています。
日本経済新聞がポイントとして挙げたものは
○2%インフレの持続的な達成には程遠い
○円安回避のための利上げは景気悪化招く
○世界経済の減速が金融政策変更の重荷に
でした。
興味深い記述があります(筆者の私見で興味深いと思う点です)。
(略)インフレ率の一時的な2%超えで金利引き上げを急ぐことは、経済やインフレ率にマイナスの影響を及ぼし、中長期的に十分な幅の金利引き上げを実現するという目標の実現を阻害する。00年、06年の金利引き上げが長続きしなかったことが思い起こされる。
(略)長期金利コントロールは微調整に向かない仕組みだという点である。
(略)現在の日本のインフレ率上昇が、世界的な食料・エネルギー価格の上昇という負の供給ショックに起因する部分が大きいからだろう。米国などにみられるような需要サイドの強い動きによるインフレは、日本では今のところ発生していない。
今後、コロナ禍からの経済活動再開に伴い、円安の需要刺激効果も強まることが期待される一方、冒頭で指摘したように世界的にはインフレ率の低下、経済の減速が予想される。日本における持続的な2%インフレ達成への道のりはまだ遠いとみておくべきだろう。
報道や過去の寄稿からの情報からの私見ですが、
急激な利上げで経済の減速を招くことはしないのではないか
との印象を持ちます。
あくまで筆者の私見ですので、興味をお持ちの方は日本経済新聞の寄稿原典に当たっていただき、自身でのご判断をお願いします。
事前報道がをしっかりと読み解く
2023/2/6時点では 新総裁は雨宮氏ではないかとの報道が出ていました。
新聞やTVなどのニュースで、「ああ、雨宮氏に決まったんだな」と思った視聴者も多いことでしょう。
しかしながら、事前の報道イメージと異なる結果もあるのです。
以前のコラムでサプライズは起こり得ることを紹介しました。
「日銀総裁人事 雨宮氏に打診 観測気球と地ならしか、それとも?」
ある意味、サプライズであった方が、市場の混乱を招かないケースもあるのでしょう。
今回のニュースは観測気球なのか。
または他の人選を隠すサプライズのための情報なのか。
「みんな言っている」ことも、イメージだけでなく深く真意を考察することが必要でしょう。
当時の報道を細かく読み返してみましょう。
雨宮氏に次期日銀総裁のポストを打診したと書いてありますが、内定したとの報道ではありませんでした。
情報をイメージで判断したり、無防備に信じるのではなく、
「もしかしたら、違うかも」
という考察も様々な場面で必要だと思います。