ハイリスクな運用はハイリターンな運用ではない！？ 投資初心者が知らなかった資産運用
(RIA JAPAN広報部記述)
このシリーズは、1年以上RIA JAPANのコラムを読んだ投資初心者に依頼して、「なるほど！と感じたポイント」や「投資を始める前に知っておきたい！」と感じた内容について執筆いただきます。
投資初心者さんの執筆記事は第34回目になります。
今回の内容はバランス型ファンドについてです。
誤解が無いように一部表現を校正した箇所があります（*）は編集部校正。
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一見すると、利益が出そうな組み合わせ。
「分散投資が大事」「バランスをとった投資を」とセールストークされたら大丈夫なものだと信用することもあるはずです。
ところが、組み合わせによっては、毎年必ず損をするなってことも出てきます。
金融機関のセールストークもいろいろなケースがあるものです。
リスクを抑えるなら「バランス型ファンド」がおすすめ、といわれたことはありませんか？
これが実は落とし穴になるケースもあるのです。
バランス型ファンドとは？
バランス型ファンドとは、いろいろなカテゴリのファンドをひとまとめにした商品です。
株式や債券といった複数の資産クラス（投資対象）に投資する投資信託のことを指します。
一見すると、いい商品ばかり集めたように見えますが、この資産クラスの組み合わせが重要です。
組み合わせによっては、毎年必ず資産家が損するケースが出てきます。
事前に中身をよく確認しておかないと、後悔することになるのです。
資産クラスの代表的なカテゴリは、日本の株式と日本債券、外国株式と外国債券の4つです。
バランス型で注目すべきは、利回りの低い日本債券の割合にあります。
割合が大きく、なおかつ信託報酬が高くなれば、運用益よりもコストが上回る可能性があるからです。
当然のことですが、こうした組み合わせのバランス型ファンドでは、毎年損する可能性が高いのです。
毎年必ず損してしまう可能性のあるバランス型の一例とは
そもそもなぜ日本債券の割合が高いといけないのかです。
日本の国債は長年、低金利の水準に据え置かれてきました。
2018年12月末時点の日本高格付社債NOMURA-BPI事業債指数のデータがあります。
これによれば、日本の高格付社債の利回りは、0.3％です。
リスクが少なく、安定性があるとよく言われますが、期待リターンはこの程度なのです。
あるバランス型ファンドの投資信託をみると、日本債券に資金の約49％を投資する形になっていました。
この日本債券のリターンを0.3％と仮定しましょう。
信託報酬の水準を仮に1.78％とすると、日本債券に投資した部分は、毎年マイナス1.48%の損になるのです。
残りの51％のリターンでマイナス1.48%を取り戻せないなら、結果はマイナスになります。
残りのリターンで取り戻してもトントンなのですから、いかに厳しいかがわかるでしょう。
安定性も大事だが、期待リターンとコストの把握を
バランス型ファンドは、投資対象からの予想されるリターンを読むだけではありません。
費やすコストとの比較も大事です。
セールストーク的には、リスクが少ないといわれるかもしれません。
ですが、この仕組みを知るとリスクが少ない以上に期待リターンも低く、期待リターンよりもコストが上回っていることがわかるでしょう。
もちろんすべてのバランス型がこのように損をする
知らないこと自体がリスクになる典型例なのです。
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(以下、編集後記)
今回、投資初心者さんには、バランス型ファンドについて執筆いただきました。
RIA JAPANではかねてより著書やコラムを通じて警鐘を鳴らしてきました。
下記のリンクより発信してきたコンテンツが閲覧可能です。
・ダイヤモンドオンライン コラム
バランス型を選ぶ場合には、コスト負けする商品を選ばないように注意する
・小学館Precious.jp コラム
儲けるはずが逆に損してる！投資初心者がやりがちな「失敗事例」5選
・ZUU Online コラム
バランス型ファンド、毎年確実に損してしまうケースは？
・著書「お金を増やすならこの1本から始めなさい」
P56～、P107～、P202～にてバランス型ファンドの注意点について解説しています。
「お金を増やすならこの1本」Amazon販売ページ
・著書「iDeCo+NISA・つみたてNISA プロの運用教えてあげる！」
P124「投資する前に注意が必要なバランス型等」にて解説しています。
「プロの運用教えてあげる！」Amazonページ
・YouTubeチャンネル「所長解説のおカネ学」
繰り返しになりますが、本記事はRIA JAPANが、投資初心者に弊社発信のコラムで、「なるほど！と感じたポイント」や「投資を始める前に知っておきたい！」と感じた内容について記述してもらったものです（第34回目）。
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の有価証券その他の投資商品についての勧誘や、売買の推奨を目的としたものではありません。
本記事は信頼できると判断された情報等を基に作成しておりますが、正確性、完全性を保証するものではありません。
