重要情報シートでも為替手数料は説明されない? 2020年にFinCity.Tokyoにて提言した内容は?
私たちの年金積立金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が2021年11月5日に第2四半期運用状況速報を発表しました。
GPIFが発表した速報データや、過去の業務概況書から各資産クラスの収益率などを紹介します。
GPIF、2021年4月~9月のリターンは6.86兆円。資産クラス別に見るリターン
2021年度第2四半期まで(2021年4月~2021年9月末まで)の収益率は3.68%で、運用の収益額は6.86兆円にもなりました。
昨年度にあたる2020年度は合計収益率25.15%、収益額37.79兆円にも のぼりました。
これはCovid-19による影響で世界的に大幅な株価の下落が2020年3月にあり、経済回復のため特殊な成績の1年度だったといえるでしょう。
実際に、大幅な下落タイミングで終わった2019年度では年度での収益率がマイナスになっています。
運用では上がる時も下がる時もあるということは認識しておいてほしいです。
また、2001年度以降のGPIF累積の収益率は3.70%で、収益額は102.2兆円でした。
収益額の53%が外国株から
収益率が高かった資産クラスは【外国株式】で収益率は7.78%、収益額は3.63兆円でした。
計算してみると、全体収益額の52.99%は外国株式によるものということになります。
2021年度の半年経過時点での、各資産クラスの収益額・収益率をまとめた画像はこちらです。
(画像クリックで拡大可能です)
GPIF全体の約半分は外国に投資
現在のGPIFの構成割合を見てみると、全体の48.18%が外国の株式や債券に投資していることがわかります。
過去からずっとこの資産配分だったわけではなく、かつては全体の67%が国内の債券に投資していた時代もあったのです。
リターンが伸び悩む国内債券、バランス型では手数料が期待リターンを上回る場合も
国内債券に、かつてGPIFは多く投資していました。直近5年度分の各資産クラスのベンチマーク収益率を読み解いてみましょう(2021年は進行中で参考データ)。
【国内債券】はマイナスリターンが5回中3回です。
最もリターンの高い場合でも1.38%です。
【外国株式】はプラスリターンが5回中4回です。
最もリターンの高い場合60.21%は異常値としても、14.61%、9.70%、8.21%という高いリターンです。
マイナスの1回は▼13.4%と大きなマイナスも事実です。
【国内債券】は他の資産クラスと比べてリターンが期待できないと思いませんか?
2020年度(2021年3月終了時)【国内債券】は▼0.70%でした。直近半年でも、リターンは0.36%と他の資産クラスと比べると低いです。
コストが高い運用を行っている場合は、毎年マイナス運用となる場合すら考えられます。
例えば、複数の資産クラスに投資できる「バランス型」商品では国内債券に多くを投資するものもあります。
しかし、構成内容によっては期待できるリターンよりも高い手数料が発生してしまうものがあります。強制的にマイナスリターンとなる仕組みになってしまっていませんか?
バランス型を保有している人や、購入を検討している人はそのバランス型が「何にどのぐらい投資しているのか」を改めて確認いただければと思います。
バランス型でも注意が必要なものについてはYouTubeにて解説動画が公開されています。
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の有価証券その他の投資商品についての勧誘や、売買の推奨を目的としたものではありません。
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