契約資産額×報酬率のフィーベース型でも注意が必要な場合とは

安東隆司

安東隆司

テーマ:所長解説のおカネ学♫

世界的潮流のフィーベースでは顧客の資産運用成功という同じ方向を向きやすいと言えます。
そしてファンドラップは、残高に対して信託報酬を受け取る、フィーベース型です。
しかし、ファンドラップの全てが顧客本位といえるのでしょうか?

「まともな」ファンドラップを見分ける方法

従来の販売者はノルマを達成しようとしてきました。
「高い手数料」、「頻繁な売買手数料」(これらをコミッションといいます)
これらを受け取ることで収益を勤務先にもたらすように動いてきたのです。

しかし、今や世界的な動きは「フィーベース型」に移ってきています。
フィーベース型というのは、たとえば、「お客様の契約資産額×報酬率」で報酬を計算するのです。
今回解説するファンドラップもこの「フィーベース型」です。

どういうことかというと、ファンドラップの運用が成功すると、お客様の財産が増加します。
「お客様の契約資産額×報酬率」というフィーベースで金融機関が報酬を受け取るので、「ファンドラップの運用成功」=金融機関の報酬も増加、という形になるのです。
投資家の運用成功によって、運用者の報酬が増えるフィーベース型は、顧客と運用者の目指す方向が、資産増加ということで一致しています。
利益相反が少なくお客様目線=「顧客本位」の業務運営を行うことができる可能性があるといえるでしょう。しかし、注意してほしいことがあるのです。

ラップ・フィー+信託報酬で合計2%以上は高過ぎる

乗り換え手数料がなくても、お客様が高いコストを負担するのであれば、運用で成功する確率を下げることになります。フィーベース型では、以前の「乗り換え」による販売手数料はなくなったのかもしれません。
しかし、著名な俳優を使ってのコマーシャルで有名な某大手証券のファンドラップの実質コストは年率2.5%強でした。10年運用した場合にはなんと25%以上のコストを払うのです。
金融庁が出した2017年10月「平成28事務年度 金融レポート」によると、主要大手証券(5社)の主なファンドラップ(11コース)の平均手数料(加重平均)は、なんと2.2%。つまり10年で平均22%のコストを支払わされることになります。

ファンドラップのコスト形態についてYouTubeにて解説動画公開中

ファンドラップでは表示されているラップフィーだけがコストではないということを前述しました。
下記動画では 2:18よりファンドラップの注意点について解説しています。

また、本コラムの内容は著書「お金を増やすならこの1本から始めなさい」P104~にて詳細を解説しています。
他にも金融機関がファンドラップのセールスに注力するようになった背景や、ほかに注意が必要な商品、更に世界の富裕層が活用する海外ETFなどについても解説しています。
書籍の詳細情報は下記リンクより閲覧が可能です。
元メガバンク・外資系プライベートバンカーが教えるお金を増やすならこの1本から始めなさい



セミナーや講師のご用命は下記リンクの弊社HPお問合せフォームよりご連絡ください。
RIA JAPAN おカネ学株式会社 お問合せフォーム

元メガバンク・外資系プライベートバンカーが教えるお金を増やすならこの1本から始めなさい 増刷され好評発売中!

書籍の詳細情報は下記リンクより閲覧が可能です。
Amazonでの販売ページ
楽天ブックスでの販売ページ
紀伊国屋書店での販売ページ

iDeCo+NISA・つみたてNISA プロの運用教えてあげる! こちらも増刷 4刷絶賛発売中!

書籍の詳細情報は下記リンクより閲覧が可能です。
Amazonでの販売ページ
RAKUTENブックスでの販売ページ

\プロのサービスをここから予約・申込みできます/

安東隆司プロのサービスメニューを見る

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

安東隆司
専門家

安東隆司(投資顧問)

おカネ学株式会社 Reliable Investment Advisors Japan Co.,Ltd(英文名称 略称 RIA JAPAN)

富裕層の資産の管理や運用、承継などを行う。売買手数料0などお客様と利益相反の少ないサービスを追求。また、海外ETFを中心とした資産形成の知識・経験が豊富。テーラーメードの投資助言を大切にしている。

安東隆司プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

海外ETF・相続専門家の資産運用管理コンサル、RIA

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ東京
  3. 東京のお金・保険
  4. 東京の資産運用
  5. 安東隆司
  6. コラム一覧
  7. 契約資産額×報酬率のフィーベース型でも注意が必要な場合とは

安東隆司プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼