「オルカン」ACWI、銘柄入れ替え121銘柄除外、除外銘柄日本は?中国は?インドは?米国は?
アメリカの連邦準備理事会(FRB)がテーパリング(量的金融緩和の縮小)の開始を予定しています。
それに伴い、波乱の火種が膨らんでいると日経で報じられました。
「レバレッジ型は長期間保有するとパフォーマンスが対象資産と大幅にずれる可能性が生じる」
「米証券取引委員会(SEC)はそうしたリスクを個人、そして投資の専門家さえも理解していないことが多い(アリソン・ヘレン・リー委員)と警戒する」
『米テーパリングの急所 個人熱狂、「権利」取引に火種』2021年8月30日)
レバレッジ型の長期保有でパフォーマンスがずれる
記事ではレバレッジ型ETFも火種の一つとしています。
レバレッジ型ETFは、株価指数先物を使うなどして、値動きを増幅させます。
レバレッジ型ETFの一例で、日々の騰落率が米ナスダック100指数の3倍になるよう設計されるといったものがあり、拡大しています。
「米国の主な3銘柄の運用資産残高は約240億ドル(2兆6400億円)と5年で7倍以上に膨らんだ」
大損の構造 レバレッジのリスク
レバレッジをかけた結果で、「あれれ?」というほどのリターンの不調の場合があります。
一例では、価格下落後の、価格上昇の場合です。
3割下がって、3割上がると、3倍レバレッジでは100が…
100でスタートし、30%下落 その後30%上昇すると 91です。
しかし 3倍レバレッジでは 19です。
最初に価格が下落すると、とんでもないことになりますね。
価格変化:100×(1-0.3)=70、 70×(1+0.3)=91
3倍レバレッジ:100×{1-(0.3×3)}=10, 10×{1+(0.3×3)}=19
日本でも警戒 レバレッジ型ETFは一般のETFと異なる商品表示に
東京証券取引所は、「レバレッジ・インバース型ETF等は一般のETFとは異なる商品表示にする」と2021年7月2日に発表しています。
東証作成コンテンツでは「レバレッジ型・インバース型商品」という、新しいカテゴリーのページで掲載する、というものです。
レバレッジ・インバースは長期投資に不向き
レバレッジ型、インバース型をイメージでとらえてみましょう。
レバレッジは「てこの原理」の「てこ」を意味した言葉です。
借入をしてでも、合成的に何倍かの動きになるように設計します。
「ダブルレバレッジ」ならば、相場の2倍上がる設計を目指すのです。
「トリプル・レバレッジ」ならば3倍を目指すというわけです。
インバースには「反対の」という意味があります。
相場が1下がると価格が逆に1上がるように、基準とする指数が下がると価格が逆に上がる設計です。
「ダブルインバース」ならば価格が2上がる設計になります。
これから下がると予想したら、「下がると儲かる」インバース型に投資するわけです。
一見すると、便利そうに見えるでしょう。
しかし、レバレッジ型もインバース型も指数の上下通りには動きません。加えてコストが差異を増加させるのです。
相場が上昇・下落を繰り返すと、保有期間の上下幅と計算上のリターンの間に大幅な乖離が生じます。 つまり、長期投資には不向きです。
今回の東証の記載変更は、投資家の誤解を防ぐうえで有効だと思います。
避けるべき金融商品を見分ける目を
かつて金融危機(リーマン・ショック)の時には、過大なレバレッジを利用していた投資家が存在しました。
そして価格下落から担保が不足し、投げ売りをせざるをえない投資家が続出。
世界的なリスク回避(リスク・オフ)が広がったのです。
大幅下落時に売らざるを得ない投資家は、大きな損失を確定させることになります。
例えば100で買った資産が、30の市場価値しかないときに売却すると「70の損失を確定させる」結果になるのです。
どのような金融商品を避けるべきか、その見分け方を著書にもまとめてありますのでご覧ください。
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