ETF専門家が伝えたい ETFのメリット、デメリット、選び方
RIA(投資助言業)とは
RIAとは、公認投資助言者・登録投資顧問業者とも言われ、お客様との間で締結した投資顧問(助言)契約に基づいて、有価証券の価値等又は金融商品の価値等の分析に基づく投資判断について、お客様に助言を行います。
投資判断はお客様自身が行います。
米国でRIAは職業名称で「RIA(Registered Investment Adviser)」の略です。
米国での RIA は 61,500 人の事業者があります。(2020年)*1
日本では残念ながら投資助言業登録974の内、助言業のみの登録は408の事業者しかいないのです。(2021年5月末時点)*2
*1 2020年1月5日 バロンズ・ダイジェスト
『投資アドバイザーは「独立系」であっても利益相反があり得る。』より
投資アドバイザー業としてのみ登録者数を抜粋
*2 一般社団法人 日本投資顧問業協会データよりRIA JAPAN分析
仲介業からRIAへ移行が進む
米国では仲介業者がRIAへ移行しており、主流になりつつあります。
米国では仲介業者の人数よりも、RIA登録事業者の方が既に人数が多くなっているのです。
そしていよいよ日本でも注目が集まってきています。
米国では、個人投資家層のすそ野を広げる過程で、(中略)
RIAといった非伝統的な対面チャネルが果たした役割が大きい。
出所:資産形成支援のあり方を考える勉強会
楽天証券株式会社、ブラックロック、バンガードら
金融庁がオブザーバーに入り、日本の個人金融資産の形成に対していかに寄与、貢献するかを考えることを基本理念とする、上記の勉強会ではRIAの特徴に触れています。
「米国においてはアドバイスそのものが主たるサービスとして認識され、取引連動型のコミッションよりも残高連動型の手数料の方が顧客の立場に立ったアドバイスにふさわしいと考えられるようになると、アドバイスの対価のみを受け取る小規模投資顧問業者(RIA))も台頭するようになった。
長期的な資産形成においては、その資産全体を精査した上で全く取引を行わないと判断したり、各銘柄を小額ずつ売買するリバランスが必要になる局面もある。
しかしコミッションでは前者のようなアドバイスには報いることができず、銘柄ごとに手数料が発生するリバランスではコミッション総額が極めて割高になる。」
* 太字部分はRIA JAPAN加工
* コミッションは、販売者の収益 と考えられます。例えば
・投資信託の販売等を通じた販売手数料
・投資信託の信託報酬
RIAとIFAの違いは?
「RIAと(日本の)IFAって何が違うの?」といった声も多くいただきます。
両者とも同じ独立系事業者に属するものと言われます。
お客様から報酬をいただくのか、販売者から収益を得るのかという、報酬体系が大きく異なるものだと私たちは考えています(原則)。
日本のIFAの基本形態は証券外務員で、(中略)販売手数料、(中略)信託報酬等が中心である。
出所:独立系フィナンシャルアドバイザー(IFA)に関する調査研究
みずほ総合研究所株式会社
金融庁へ調査報告として提出された報告書では独立系フィナンシャルアドバイザー(IFA)のみならず、RIAについても多く触れられています。日本のIFAは金融商品仲介業者である記載もされております。
「IFA について日米英で概観を比較すると、形態には違いがみられる(図表 5)。
日本の IFA の基本形態は証券外務員で、投資信託の販売等を通じた販売手数料、投資信託の預かり資産残高に応じた信託報酬等が中心である。
一部の IFA 法人では投資助言業・投資顧問業登録を行って投資一任勘定を提供している。
米国では、登録外務員型の独立投資アドバイザーと投資顧問業型の RIA がある。
後者のRIA は投資一任勘定の提供に基づくフィーが収益の中心となっている一方、前者の独立投資アドバイザーは、日本の IFA と同様に投資信託など個別金融商品の販売手数料や投資信託の預かり資産残高に応じた収益が中心である。
また、兼業型のハイブリッド RIA の場合は両方の形態を扱っている。
英国の IFA は、顧客からの販売手数料や資産運用会社からの信託報酬等の受取はできず、顧客からのアドバイスフィーに依拠する構造となっている。」
(図表:独立系フィナンシャルアドバイザー(IFA)に関する調査研究より)
(※クリックで大きいサイズの画像が閲覧可能です)
*注 上記みずほ総合研究所株式会社の記載である、”独立投資アドバイザー”表記を”独立系証券外務員”と差し替えて読むと内容がわかりやすくなります。
(補足)日米欧の担い手
日本 IFA 証券外務員(金融商品仲介業者)
米国 IC 登録外務員
共通点:顧客からの販売手数料受取、証券会社からの手数料受取り =販売者サイド
米国 RIA 投資助言業
英国 IFA 独立金融アドバイザー
共通点:お客様から報酬を受け取り、証券会社から手数料を、受け取らない形態 =投資家サイド
英国のIFAは投資家サイドですが、日本のIFAは販売者サイド。しかし、日本のIFAは英国IFAのイメージを用い、「独立系で中立なアドバイザー」といった宣伝内容を使用するケースがみられます。
日本のIFAは米国ではIC(外務員)業務で英国のIFAとは異なり、取り次ぎ(仲介、ブローカー)業務を行っています。
収益の源泉は証券会社から受け取っており、証券会社の収益の一部を受け取ります。
証券会社で計上される収益が高いほど、日本のIFAの収益が高くなるため、コストの高い商品や、売買頻度を上げる行動が優先されがちです。
米国では、手数料収入に頼らず、残高連動型のフィーを主な収益とし、常に顧客の立場に立ってアドバイスを行う(中略)小規模投資顧問業者(RIA)の台頭が見られる
出所:資産形成支援のあり方を考える勉強会
楽天証券株式会社、ブラックロック、バンガードら
米国のRIAでは顧客の立場に立ってアドバイスを行い、顧客の資産残高に連動したフィーを収入とするフィーベース型ビジネスが台頭しています。
顧客の資産残高に応じてアドバイザーの収益が決定するので、顧客の資産が減るとアドバイザーの収益も減ってしまいます。逆に顧客の資産が増えるとアドバイザーの収益も増えます。
つまり顧客とアドバイザーが同じ方向を向く、WIN-WINの関係が築きやすいスタイルなのです。
「日本市場では、先進主要国に比べて、個人が投資信託を買い付け、並びに保有際に投資家が負担する費用の高さが指摘されている。
その背景として、販売会社の営業員に対するインセンティブが投資信託の買い付け時に投資家が負担する手数料収入に依存する傾向にあることが挙げられる。
米国では、手数料収入に頼らず、残高連動型のフィーを主な収益とし、常に顧客の立場に立ってアドバイスを行う(中略)小規模投資顧問業者(RIA)の台頭が見られる」
ブローカー・ディーラー(RIAとの兼業なし)がアドバイザーの名称を使用することを制限する
出所:独立系フィナンシャルアドバイザー(IFA)に関する調査研究
みずほ総合研究所株式会社
また、SEC(アメリカ証券取引委員会)がブローカー(金融商品仲介業者)が「アドバイザー」の名称を使用することを制限していることも報告されています。
「2019 年 6 月 5 日に SEC が公表した Final 版の”Regulation Best Interest (Reg BI)”によれば、ブローカー・ディーラー(RIA との兼業なし)が「アドバイザー」の名称を使用することを制限する、としている」
これに従えば、日本のIFAのほとんどがアドバイザー名称の使用が制限される業務です。日本のIFAはほとんどが”金融商品仲介業者”で、いわゆるブローカー(仲介、取り次ぎ)業務を行っているからです。
RIA JAPANという選択肢
金融業界で30年以上のキャリアを持ち、世界最先端の運用に携わってきました。
そこで感じたのは、販売者側よりも顧客側に付くアドバイザーでなければ、お客様にとって最良の選択ができない ということでした。
販売者側を卒業することにしたのです。
「親に勧められるモノしか、勧めない」
「自分がお客様だったら、こんなサービスがほしい」
その思いでRIA JAPAN おカネ学株式会社を設立いたしました。
契約残高連動方式で、
金融商品の販売をせず、
金融商品のキックバック(仲介手数料等)を受け取らず、
系列の配慮・忖度のない中立な立場で判断し、
コストの安いインデックス運用や、海外ETF等を活用した、
テーラーメードのアドバイスで
お客様の運用成功に尽力しています。