投信の手数料打ち切りも 米国投資家に学ぶべきコト
長期的な資産運用や市場の動向や流行りを理解したいと考えている人もいるでしょう。
筆者がお伝えしたい内容のひとつは、長期間通用するものでありたいということです。
本シリーズでは過去に筆者がお伝えした内容を近時のデータと照らし合わせ、現在まで通用したのかについて検証してみたいと思います。
なぜ投資は長期運用が重要なのか?
資産形成では短期的な売買ではなく、中長期的に運用を行う投資が重要との考え方があります。
投資は中長期的に行っていくことで、投資資金を運用して得られた利益が更に運用されて増えていく「複利」の効果があります。
「投資期間」と「複利」の効果には関係があり、投資期間が長いほど、複利効果も大きくなる傾向があります。
また投資期間が長いことで、投資による価格変動リスクが小さくなり、安定した収益が期待できます。
金融庁公式サイト「投資の基本」より抜粋
一定期間で入れ替わりが起こりやすいテーマ型とは
テーマ型とも呼ばれる投資信託があります。
これらは「旬のテーマ」に投資するもので、販売者にとっては「成長するストーリーを描きやすくセールスしやすい」という側面があります。
テーマ型投信の保有コストはインデックス型などに比べ、ケタ違いに高い場合も多くあります。
金融機関セールスの「旬のテーマ」は、1年~2年程度でテーマが移り変わることが現在でも見られます。過去のテーマ型から新しいテーマ型へ乗り換えを、顧客に暗に匂わせるような場合です。
更に多くの金融機関で、こうした乗り換えの際には売買手数料が発生してしまい、金融機関側は手数料収益を得られる反面、投資家側にとってはコスト負担が増え続けてしまうというデメリットも考えられます。
2019年3月、日経CNBCにてテーマ型について解説
筆者は2019年3月28日生放送出演した日経CNBCにて、この「テーマ型」について解説しています。
冒頭90秒は下記リンクより閲覧が可能です。
2019年3月28日 マーケット・レーダー 安東隆司
要旨
・2018年の株式投信資金流入した30本の内、テーマ型が12本存在した。
・テーマは入れ替わるが10年前からこのスタイルは変わっていないのではないか
・10年前の2008年と比較すると日本の資金流入上位30銘柄の内テーマ型が占める割合が増えている
・平均保有コスト(年率)も10年間で1.3%→1.4%と上昇した
・一方アメリカは幅広く投資するインデックス型が増え、平均保有コスト(年率)も10年間で0.6%→0.3%とコストダウンの傾向が
2021年5月・6月共に資金流出額TOP10にテーマ型がランクイン
QUICK資産運用研究所のデータによると、2021年6月は投資信託の残高が7か月連続で過去最高を更新しています。
しかし、その中でも資金流出額TOP10のうち、4銘柄がテーマ型でした。
また、5月では資金流出額TOP10のうち、2銘柄がテーマ型でした。
過去に旬のテーマとしてセールスされた商品がどんどん売却されているといえるでしょう。
売却進むテーマ型、一方新たなテーマ型に資金流入も
資金流出の上位にテーマ型がランクインしている一方で新たなテーマ型が資金流入の上位にランクインしています。
2021年5月・6月共に資金流入額TOP10のうち3銘柄がテーマ型でした。
6月資金流入TOP10に入った3銘柄の信託報酬は1.6675%、1.925%、1.925%と高コスト傾向がありました(これ以外に購入時手数料が3.3%かかる証券会社もあると思われます)。
短期間で入れ替わるようなテーマ型やコストの高いテーマ型には要注意!
こうした日本でよく売買されている短期間で入れ替わるテーマ型について、著書にて詳細に解説しています。
「元メガバンク・プライベートバンカーが教える お金を増やすならこの1本から始めなさい」P92~
筆者が推奨するレベルは
- 購入手数料は無料
- 信託報酬はiDeCoならば0.4%未満
- 低コストのインデックス投信なら0.2%以下
また、該当書籍ではどのような銘柄に投資をすれば良いのか、具体的な銘柄も掲載しています。
更にセールスされる商品の中で注意が必要な商品も掲載しています。
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