人気を集める米国株投資。 2020年から日経CNBCにて「米国投資家に学べ」シリーズ特集にて解説①
東京証券取引所は、2021年7月2日に「レバレッジ・インバース型ETF等について、一般のETF等とは異なる商品としての表示」することを発表しました。
今まではETFの一覧表の中に、「レバレッジ型・インバース型」も含まれていました。
今後いずれ、東証作成コンテンツでは「レバレッジ型・インバース型商品」という、新しいカテゴリーのページで掲載する、というものです。
レバレッジ・インバースに警鐘を鳴らしてきた理由
筆者はレバレッジ型やインバース型について警鐘を鳴らし続けてきました。
レバレッジ型、インバース型をイメージでとらえてみましょう。
レバレッジは「てこの原理」の「てこ」を意味します。
借入を用いたりして、合成的に何倍かの動きをするように設計することです。
「ダブルレバレッジ」ならば相場の2倍上がる設計を目指す内容です。
3倍のトリプル・レバレッジという設計も出てきます。
インバースとは「反対の」という意味があります。
基準とする指数が下がると逆に価格が上がる設計をとるのです。
相場が1下がった時に、逆に価格が1上がる設計を目指すものです。
「ダブルインバース」ならば価格が2上がる設計になります。
これから下がると予想した時に、「下がると儲かる」インバース型に投資するわけです。
便利そうに見えますが、レバレッジ型もインバース型も指数の上下通りには動きません
相場が上昇・下落を繰り返していると、保有期間の上下幅と計算上のリターンとの間に、大幅な乖離が発生します。
つまり、長期投資には不向きなのです。
借入のコストや、株価指数先物取引等のコストが一因です。
レバレッジ型やインバース型は一般のETFとは違う性格のものなのです。
筆者はこのリスクについて、継続的に警鐘を鳴らしてきました。
今回の東証の記載の変更は、投資家の誤解を防ぐうえで有効だと思います。
抑えておきたい2つのポイント
「どの商品を選んだら良いのかわからない」という人も多いと思います。
選択すべき商品のポイントの2つを知っておいてください。
- 1)低コストのインデックス型から選ぶ
- 2)長期運用に適した商品から選ぶ
商品選択のポイントはこれだけで十分です。
1)の低コストが利益を得るために重要なポイントなのは、イメージしやすいでしょう。
そしてアクティブ型の投信の9割はインデックスに負けている事実があります。
アクティブ型はインデックス型より高コスト傾向があります。
2)のポイントは「長期的運用に適した商品」です。
先述のレバレッジ型やインバース型は、長期投資に不向きです。
スタート時点と現在比較で、40%相場が上がっていても、途中の上下の影響で、実際はその40%が享受できず、元本割れになることすら起こりえるのです。
知識を身につけると、トクをする
避けるべき商品に対して警鐘を鳴らされても、具体的にどのような商品を選んだら良いのかわからない。
そんなこともあるでしょう。
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