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2021年3月22日、トルコの通貨リラが急落しました。
対円で下落率は12%を超え、対ドルでは13%近くの下落となりました。
新興国に対する投資とリスク
新興国債券が注目されるのは、利回りで10%を超えるものも珍しくないからでしょう。
今の日本国債10年の利回りは0.08%(2021年3月)です。
トルコリラ債で12%超と聞くと、魅力的に見えてしまうこともあるでしょう。
しかし、今回のような為替相場の急落は今後も起きる可能性があるのです。
経済成長を見せる新興国に対する投資は、選択肢の一つと言えます。
今回の急落を見ると、例えばひとつの政治的決断のインパクトが、通貨相場に大きな変動を与えます。
トルコリラは、過去に1年で49%も下落したケースまであったことも見逃してはいけません。
新興国投資には、常にこのような大きなリスクを抱えているのです。
このリスクを理解した上で投資するのなら、間違いとはいえないでしょう。
しかし問題なのは、誰もがこのリスクを正しく判断しているとは言えないことなのです。
実は大きな為替手数料の存在
もうひとつの問題点として、為替手数料の説明も忘れてはいけません。
トルコリラに投資する以上、一旦トルコリラに両替する必要があります。
仮に為替手数料を2円と仮定し、1リラ20円だったとします。
2円と聞くとそんなに高くないというイメージを持ってしまいがちですが、
この場合では、為替手数料は約9%にもなっていました。
さらに、債券が満期になると、日本円に戻さなければいけないケースもあります。
つまり、往復で為替手数料がかかると、約18%もの手数料が必要でした。
隠れたコストに対する認識が重要
高利率だけで判断すると、実は足をすくわれる事態になる可能性があります。
証券会社の営業担当が、
「預金金利が0に近い中、利率がとびぬけているんです!」
との説明で、言っている内容に間違いはありません。
しかし、コストが隠れている点に言及していないなら、この投資は注意が必要です。
販売者は手数料が利益になるのです。
しかし、実は高いコストの話をしたら買ってもらえないかもしれません。
更に、為替手数料は投資する前の口座開設時に前もって契約していたりします。
為替手数料については、説明が十分でないケースが多く存在します。
債券販売時には、実際の水準で為替手数料を説明する販売者が少ない(いない)からだと推察されます。
販売にとって邪魔な説明は、できればしたくない。こんな本音が透けて見えます。
表面利率が15%あったとしても、為替手数料で18%支払うようであれば、利益よりも支払うコストの方が高くなる場合も十分に考えられるのです。
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