投信の手数料打ち切りも 米国投資家に学ぶべきコト
外出自粛要請で家で過ごす方が増えているかと思います。
ネット証券では口座開設数の増加が確認されたりと、このタイミングで新たに資産運用を始める方も増えているようです。
しかし、生半可な知識で資産運用を始めてしまうと思わぬケガをしてしまう可能性もあります。
今回は数回にわたり、長期間の資産運用にとって大切なことをお届けしたいと考えております。
純資産ランキング上位の銘柄で本当に大丈夫?
資産運用を始める際、販売員から「この銘柄は純資産ランキングで上位の銘柄です」といったようにセールスされることがあるでしょう。
また、TVなどのメディアでも純資産ランキングを紹介したりするケースもあるようです。
しかし、ランキング上位の銘柄が本当に成績が良いのでしょうか?
2020年4月16日時点で投資信託の純資産ランキングの上位5銘柄を見てみると、全ての銘柄でリターンがマイナスになっています。
更に、銘柄によっては10%以上のマイナスになっているものもありました。
昨今の世界情勢による影響もゼロではありませんが、この銘柄たちの注意するべきポイントは他にあります。
純資産ランキング上位5件中3件が高コスト傾向
純資産ランキングで上位5銘柄のうち、3銘柄が信託報酬1.7%以上と高コストになる傾向がありました。
信託報酬とはその銘柄を持っているだけで発生してしまうコストのことですが、販売員によっては十分な説明がされてなかったり、割愛されてしまう場合もあります。
つまり見えにくいコストということですね。
更に、銘柄によっては購入時手数料が3%以上の手数料が発生してしまう銘柄もありました。
コストが高い運用をしてしまうと折角リターンを上げたとしてもコストでリターンが減ってしまったり、元本割れを起こしてしまう可能性もあります。
コールセンター「信託報酬はお客様には関係しない」販売員、オペレーターの話したくない事実
余談ですが、以前講義・セミナーを担当した受講生が、コールセンターに自分の商品について説明を求めました。
すると「信託報酬はお客様には関係しないから心配いらない」と言われたそうです。
コールセンターの場合、問合せ内容が多岐にわたるため網羅しきれていなかった可能性もありますが、
実際には信託報酬は継続的に発生するコストであり、負担するのは投資家です。
年率2%ならば、10年で20%のコスト負担になります。
先ほどの事例のようにコールセンターや店舗にいる販売員は信託報酬などの運用コストについては語りたくないのです。
投資家の皆さんが正しく判断ができる「金融リテラシー」を高めていただきたいと思います。
弊社では引き続き「おカネ学」を発信して参ります。
次回は「気づいたら1/4に目減り!?知らないと損する毎月分配型に潜むワナ」をお届けいたします。
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