2025年6月の金とプラチナ、そしてドル円の今
2026年5月23日(土)9時ライブ|金・ダイヤモンド週次分析
リファスタ 毎週土曜9時ライブ|杉CEOライブ原稿データパック
投資判断免責事項 本資料は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品への投資・売却を勧誘・推奨するものではありません。売却・保有の判断は視聴者ご自身の責任においてお決めください。過去の価格動向は将来の価格を保証するものではありません。
1. 国内金価格 週次分析(5/19〜5/21週)
1-1. 田中貴金属 週次データ(実測値)
出典:田中貴金属工業株式会社 店頭小売価格(税込)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 週間高値 | 25,901円/g(5月19日) |
| 週間安値 | 25,510円/g(5月20日) |
| 週次平均 | 25,692円/g |
| 終値(最新公表:5月21日) | 25,664円/g |
| 前週末比(5/15終値 26,145円比) | ▼−1.84% |
| 前月同週比(4/21終値 27,299円比) | ▼−5.99% |
| 前年同月比(2025年5月推計 約18,000円比) | ▲+42.6% |
| 52週移動平均(推計約22,500円)との乖離 | +14.1%(上方乖離) |
| 週次ボラティリティ(高安差) | 391円 / 1.52% |
※ 5月22日(土)は休場のため、5月21日(木)公表値が最終値
3σ(標準偏差3倍)超の異常値:今週は観測されていません。 5月12日の26,667円(月内高値)から5月20日の25,510円まで1,157円(約4.3%)下落しており、調整が続いています。
1-2. 5月の全体トレンド
田中貴金属の5月データを振り返ると、月上旬(5/7〜5/8)は26,100〜26,300円台で推移し、5月12日に月内高値26,667円を付けた後、下落傾向が続いています。 3月の最高値(5月29日:29,969円)と比較すると、約14%の調整局面にあります。 ただし、2026年1月初旬の24,491円と比べれば依然高水準であり、長期上昇トレンドの範囲内です。
1-3. 月次価格サマリー(参考:2026年田中貴金属データより)
| 月 | 月高値 | 月安値 | 概況 |
|---|---|---|---|
| 2026年1月 | 29,815円 | 24,491円 | 急騰・高値更新 |
| 2026年2月 | 28,788円 | 26,527円 | 高水準横ばい |
| 2026年3月 | 29,969円(過去最高) | 24,777円 | 最高値→急落 |
| 2026年4月 | 27,321円 | 26,017円 | 小幅調整 |
| 2026年5月(〜21日) | 26,667円 | 25,510円 | 調整継続 |
2. 国際金価格・USD/JPY・米10年債利回りの動向
2-1. USD/JPY(ドル円為替)週次データ
出典:MTFX、Wise Historical Exchange Rates
| 日付 | USD/JPY |
|---|---|
| 5月19日(火) | 159.08円 |
| 5月20日(水) | 158.93円 |
| 5月21日(木) | 158.99円 |
| 5月22日(金) | 159.15円(最新) |
週次変化率:ほぼ横ばい(+0.04%) ドル円は158.93〜159.15円の極めて狭いレンジで推移しており、為替は安定しています。 2026年4月平均159.12円、3月平均158.69円とほぼ同水準で、2026年通年の円安トレンドが継続しています。
2-2. 米国10年債利回り
出典:FRED(セントルイス連銀)、Trading Economics
| 日付 | 利回り |
|---|---|
| 5月15日(金) | 4.59% |
| 5月18日(月) | 4.61% |
| 5月19日(火) | 4.67%(週間最高) |
| 5月20日(水) | 4.57% |
| 5月21日(木) | 4.57% |
| 5月22日(金) | 4.56%(低下) |
米10年債利回りは5月19日に4.67%の週高値をつけた後、週末にかけて4.56%まで低下。 この動きは、財政懸念によるリスクプレミアム上昇と、その後のリスクオフの交錯を示しています。
2-3. 相関分析:金・為替・金利
| 変数ペア | 方向性 | 今週の動き |
|---|---|---|
| 金価格/USD/JPY | 正の相関(円安→円建て金高) | 為替横ばいのため影響限定的 |
| 金価格/米10年債利回り | 逆相関(通常) | 今週は債券利回り低下でも金は下落(財政不安が中期的に下支え) |
| 金価格/地政学リスク | 正の相関 | 中東緊張の落ち着きが金の調整要因 |
2-4. グローバルニュース:地政学リスクと金相場
2026年イラン紛争の余波:2月末に始まった軍事緊張でWTI原油が66ドルから98ドルへ急騰し、金は3月に国内最高値29,969円/gを記録しました。 4月下旬の停戦合意後は調整が続き、5月第4週は落ち着きを取り戻しつつあります。
ムーディーズの米国格下げ(2025年)余波:米国財政への信認低下が中長期的な金の需要下支え要因であり続けています。 日本国内でも、2025年12月24日に初の1グラム25,015円突破が報じられており、「金の時代」は継続しています。
ゴールドマン・サックス予測(参考):2026年末に1オンス4,900ドルを予測。JPモルガンは第4四半期で5,000ドル超を想定。
3. テクニカル分析と翌週価格予測(5/26〜5/30週)
3-1. テクニカル指標(田中貴金属データ・5月21日基準)
| 指標 | 推計値 | シグナル解釈 |
|---|---|---|
| 14日RSI | 約42〜47 | やや弱め。売られ過ぎ水準(30)には未達 |
| MACD(日次) | マイナス圏・縮小中 | 短期下落トレンド継続 |
| ボリンジャーバンド | ミドルバンド(25,700円)付近 | 上下帯の中央圏。レンジ相場の可能性 |
| 52週移動平均(推計22,500円) | 現在値+14.1%の上方乖離 | 長期上昇トレンド内の短期調整 |
3-2. 翌週価格予測レンジ(国内円建て:円/g)
| シナリオ | 予測レンジ(円/g) | 確率評価 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| ベースケース | 25,400〜26,000円 | 55% | 為替横ばい・調整継続 |
| 強気シナリオ | 26,000〜26,800円 | 25% | 中東再緊張・ドル高 |
| 弱気シナリオ | 24,800〜25,400円 | 20% | 停戦進展・リスクオン |
参考:USD建て(USD/JPY=158〜159想定)では、ベースケースで約3,300〜3,450 USD/oz相当
3-3. 季節性・ファンダメンタル要因
- 6月は需要の季節的踊り場:インド婚礼シーズン終了後の閑散期
- 中央銀行の金保有増加トレンド:新興国を中心とした需要が中長期で下支え
- De Beers 生産削減:2026年の生産計画を21M〜26Mカラットに下方修正し、貴金属全般の供給絞り込みが続く
3-4. 異常値 特記事項
今週(5/19〜5/21)の異常値は観測されていません。 直近の3σ超イベントは2026年3月(田中貴金属29,865〜29,969円台)であり、この水準が長期的な高値ゾーンとして認識されています。
4. Rapaport ダイヤモンド市場コメント(2026年5月20日付)
出典:Rapaport Market Comment Archive(rapaport.com)
4-1. 今週のヘッドライン(5月20日付)
「Industry preparing for Las Vegas shows. US retail positive. Dealers expect interest in 2 ct. and larger rounds and long fancies.」
(業界、ラスベガス展示会の準備中。米国小売りは前向き。ディーラーは2カラット以上のラウンドとロングファンシーシェイプへの需要を期待。)
JCK Las Vegas 2026 は5月29日(金)〜6月1日(月)にThe Venetian Expo(ラスベガス)で開催予定です。 Luxury by JCK(招待制)は5月27〜28日に先行開催。 世界中のジュエリー・ダイヤモンド業界の買い手と売り手が集まる年間最大の展示会であり、今後半年の相場形成に影響を与えます。
4-2. 直近4週のRapaport週次コメント比較
| 日付 | 主なヘッドライン |
|---|---|
| 5月20日 | 業界ラスベガス展示会準備中。米国小売前向き。2ct+ラウンド・ロングファンシーに期待 |
| 5月7日 | 業界ラスベガス準備。ペア(洋ナシ型)1ct未満が軟調。ラフは製造削減・夏休みで低調。米国税関対応 |
| 4月30日 | 市場安定。2ct以上のラウンド・ファンシー(特に3ct+オーバル・エメラルド)に安定需要。アンティーク形状が強い |
| 4月9日 | 過越祭(パサオバー)期間で市場低調。インド3月研磨品輸出 前年同期比−69%(1億6,600万ドル) |
4-3. 2026年ダイヤモンド業界の構造的動向
De Beers の大幅なサイトホルダー削減(2026年3月):7月1日開始の新契約期間からサイトホルダー(買取契約業者)を約30%削減し、約50社体制へ縮小。 3月の見本市では大型ラフ価格の上昇も報告されており、供給コントロールで価格下支えを図る戦略が明確化しました。
インドの輸出低迷:2026年4月の研磨品輸出は前年同期比−69%(1億6,600万ドル)と大幅減少。 米国との関税問題・夏休みシーズンが重なり、インドの製造・輸出が停滞しています。
天然 vs. ラボグロウン(合成ダイヤ)の市場分岐:RapaportはApril 2026に天然ダイヤモンドのみをサポートする方針をより明確化。 米国では婚約指輪の中心石の61%が合成ダイヤ(The Knot調査)となっており、天然は高品質・大粒(2ct以上)の富裕層向け市場に特化しつつあります。
EU−インド貿易協定(2026年1月):EUがインドジュエリーへの関税を撤廃し、インドが欧州産研磨品の関税を5.5%→2.5%に引き下げることで合意。
日本市場のポリッシュドダイヤモンド需要:2022年時点で約8億ドル規模であり、その後縮小傾向が続いています。
5. 杉CEO総括コメント&視聴者へのメッセージ
【今週の3つのポイント】
- 国内金価格は1グラム25,664円。3月の最高値(29,969円)から約14%調整したが、2〜3年前の2〜3倍の水準
- ダイヤモンド市場は構造的変化の真っ只中。天然は2ct以上の大粒に特化、ラボグロウンが小粒市場を侵食
- JCK Las Vegas 2026(5/29〜6/1)が目前。展示会後の相場変動を見据えた動きが始まっている


