新型コロナ後の飲食業のあり方【Part2】~初めてのテイクアウト~

伊東久

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テーマ:組織活性化プログラムのご案内


 私がよく利用する焼き鳥居酒屋があります。「安くて旨い」がモットーで、いつも常連客で賑わっています。しかし、3月ごろからこの新型コロナの影響ですっかりお客様の数が減りました。4月に入ると禁煙にした影響でさらに追い打ちをかけます。そしてついに時短営業を余儀なくされました。店内は一人客がカウンターでほっそり飲んでいる程度で、もう居酒屋とは言えない雰囲気です。また、学生アルバイトのほとんどが解雇されました。オーナーとその身内だけで店を回す日が続いています。平均客単価1,500円程度の店なので、一日の売上は想像できるでしょう。

忙しい時には考えなかったことを考えるようになった

 ここのオーナー、いつも店の切り盛りで走り回っていました。仕込みから接客、アルバイトの指導まで、とにかく多くのお客様に対応するため必死に営業をしていました。ところが、客数が落ち込んでくると、店頭に歩いているお客様の様子を見る時間が増えました。最初は黙ってうつむき加減で「人通りが少ないなあ、どうしようかなあ」と、不安そうな様子でした。日が経過するにつれ目線は店頭から店の中に視線を向ける時間が増えていきます。「このテーブルの場所変えよう。その方が動きやすい」と少ない人数でも効率よく動けるレイアウトに変更しました。そして「このショーケースは店内ではなく、店頭に向けよう」と、テイクアウトを視野に入れたレイアウトを考え出しました。ついに、初めてのテイクアウトにチャレンジです。

 オーナーが言っていました。
 「できることを最大限やります」
 「店内だけの居酒屋とは思わないようにします」
 「忙しい時には考えなかったことを考えるようになりました」
 「たくさんやり方変えました」
 等々、とても活き活きして、今まで以上にお客様を呼び込んでいました。

初めてのテイクアウト

 既存のテイクアウト販売店ではない、店内飲食店は特に大きな打撃を受けています。ほとんどのお店が、経費や作業効率面の問題からテイクアウト販売に一歩踏み出せないで悩んでいます。しかし、簡単に初めてのテイクアウトに取り組む方法があります。もちろん、経費をかけずにほとんど手作りでPOPを作成し、100円ショップで購入できるレベルの包材等で、明日からでもチャレンジできる方法です。

 店内飲食店でも初めてのテイクアウトに挑んでいきませんか。そして、新しい販路を作って、日々の積み重ねで更にお店のファンにつなげていきましょう。更に詳しい販売方法をこちらでも紹介しています。初めてのテイクアウト! 新型コロナに負けない販売術


 また、これからの飲食店は今まで以上に来店頻度が必要になってきます。こちらは、新型コロナ後の飲食業のあり方【Prat1】~急がば回れ!~で紹介しています。

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伊東久
専門家

伊東久(経営コンサルタント)

株式会社おもてなし経営研究所

現場での接客と、組織マネジメントの経験を併せ持った視点から、顧客に愛され支持される「おもてなし経営」を目指した組織づくりを支援。従業員の力を引き出すコンサルティングと豊富な経験談を交えた研修が好評。

伊東久プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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