上司への不満を解決する方法 ~研修での部下からの質問~

伊東久

伊東久

テーマ:コンサルティングと研修の現場から

 コンサルティングと研修の現場で、必ず「座談会」をします。その中で、上司と部下とのコミュニケーションで困っていることを質問形式で聞き取っています。その中で「部下たちの悩み」としてピックアップし、それに対する答えをそのまま皆さんにお伝えしたいと思います。

【質問1】一方的な指示の多さ

質問:「上司から仕事の指示が多く、一方的にどんどんくる」
答え:「指示を受けるだけではなく、目的ややり方などを『こういうことですね』と確認する言葉を多く使って返答し、コミュニケーションを深めてください。理解できない部分は必ず質問して、理解度を伝えるようにしていきましょう。少しづつ上司の指示の仕方が変化してくるはずです」

【質問2】上司の考え方

質問:「上司が何を考えているのかわからない」
答え:「どんどん上司に質問してください。普段から気になることや、特に仕事上の未来のことを確認してみてください。時には私生活面でも良いと思います。こちらから上司に接近していきましょう」

【質問3】無関心、無関与

質問:「上司が仕事に無関心で会話がほとんどない。関与されない」
答え:「『仕事の目的はこれでいいですか?この方向性でいいですか?』と進捗報告をまめに行ってください。こちらからコミュニケーションを多く取っていきましょう」

【質問4】フリーズ癖

質問:「上司に予期せぬことを言われるとフリーズしてしまう。どうしたら良いか」
答え:「できるだけ返事をしなさい。『そうでうね』など、あいづちやうなずきを増やして共感した言葉も使うように。そういう機会を増やして自信をつけましょう」

【質問5】面倒な仕事

質問:「突然、面倒な仕事が入るとモチベーションが下がる」
答え:「面倒かどうかはご自身の感性です。何が目的で、自分への期待値は何か、しっかりと上司に質問してください。もしかすると大きな夢のある仕事かも知れません。ただの請負ではもっとモチベーション下がります」

【質問6】イエスマン

質問:「仕事の指示に対し『はい』しか言えない」
答え:「『こういうやり方で大丈夫ですか』と再確認の言葉を多く使ってください。上手く質問ができなくても、再確認の言葉を使いながら接近する癖を付けましょう」

【質問7】誘いを断りたい

質問:「飲み会が多い。上手い断り方はないか」
答え:「断る場合でも『ありがとうございます』と一旦受け『せっかくですが他に約束がある』と、本当の理由をしっかりと伝えましょう。次につながります」

【質問8】困っていない

質問:「上司とのコミュニケーションで困っていることがない」
答え:「では、部署の目標は何ですか?それに対し自分の役割は何ですか?上司は方向性を示していますか?」とこの方に聞くと、答えが返ってきませんでした。「それが一番の大きな問題です。もっと高いレベルで仕事の目標設定をしましょう」

コミュニケーション活性化とは

 いかがでしたか?上司への悩みに対して、ある程度の答えはみつかりましたか。とにかく主体的に上司に接近して、自分で答えを出し伝えていきましょう。そうすることで、コミュニケーションが取りやすくなっていきます。
 またこの質問の数々、管理職の方々にも是非参考にしていただきたいです。要は、部下たちは「仕事がしたい」のです。でもその芽を抑え込んでいませんか。仕事がしたいということに対して、そのやり方を支援すること「サーバント・リーダーシップ」の実践で、お互いのコミュニケーションを活性化させ、成果を上げていきましょう。

詳しくはこちらのコラムでもどうぞ→「支配型」VS「支援型」サーバント・リーダーシップのすすめ

お問い合わせは→おもてなし経営研究所「組織活性化プログラム」

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伊東久
専門家

伊東久(経営コンサルタント)

株式会社おもてなし経営研究所

現場での接客と、組織マネジメントの経験を併せ持った視点から、顧客に愛され支持される「おもてなし経営」を目指した組織づくりを支援。従業員の力を引き出すコンサルティングと豊富な経験談を交えた研修が好評。

伊東久プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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