金相場価格デイリーコメント週間まとめ（6/30〜7/4）

ファイナンシャルプランナーの水野崇（CFP認定者/1級FP技能士）が、金・貴金属買取を全国展開している「なんぼや」HPに、平日は毎日「金相場価格」の専門家コメントを提供しています。


今週の金相場価格の振り返りとして、1週間のデイリーコメントをまとめました。

金相場価格・今週（6/30〜7/4）のデイリーコメント

■7月4日（金） 9:00

2025年7月3日（木）のNY金先物は反落となりました。注目されていた米雇用統計が予想よりも強く、発表直後の外国為替市場ではドル円が1分間で、1円以上の円安ドル高に。一時145円台前半をつける場面がありました。雇用統計は、雇用者数は予想を超える伸びを示し、失業率は事前の悪化予想に反して改善。これを受けて市場では米連邦準備理事会（FRB）の7月利下げ期待が後退し、独立記念日の連休を控えた手仕舞い売りと合わせて、金相場は売り優勢となりました。


■7月3日（木） 9:00

2025年7月2日（水）のNY金先物は続伸となりました。ADP全米雇用報告では、雇用者数が予想以上に減少。これを受けて外国為替市場でドルが売られ、金相場は買い優勢でした。4日（金）の米国市場は祝日のため休場となり、米雇用統計が通常よりも1日前倒しで3日（木）に発表されます。ISM非製造業景気指数も発表予定ですが、米国の3連休を控えていることから、手仕舞いが売りが強まる可能性も。ドル建て金価格は底堅く推移しながらも、4月後半以降は上値がやや重く、レンジ内での動きが続いています。国内金価格は3営業日連続で上昇しています。


■7月2日（水） 9:00

2025年7月1日（火）のNY金先物は続伸となりました。発表された米雇用動態調査（JOLTS）が予想以上の増加。採用は減少傾向にあることから、米国の労働市場の減速を裏付ける結果となり、外国為替市場ではドルが売られました。トランプ関税の上乗せ分の一時停止期限が7月9日（火）に迫る中、日本との関税交渉についてトランプ米大統領は「とても強硬だ」「取引ができるか疑わしい」と述べ、期限までの合意は難しいという見方を示しました。日本に対しては、30〜35%の関税を課す可能性も示唆しています。国内金価格は堅調な展開です。


■7月1日（火） 9:00

2025年6月30日（月）のNY金先物は反発となりました。トランプ米大統領は6月30日（月）、利下げに慎重姿勢を示しているパウエルFRB議長に対して、「米国に巨額の損失をもたらしている」とSNSで投稿。パウエル氏を含め、「連邦準備理事会（FRB）メンバー全員は恥を知るべきだ」と改めて批判し、FRBには即時の利下げを求め「米金利は1％以下であるべき」と主張しています。パウエルFRB議長は2026年5月に2期目の任期満了を迎えますが、トランプ氏は2025年夏から秋にかけて時期を前倒して次の議長を発表する意向。3～4人の中から選ぶとしており、パウエル氏の影響力をできるだけ早く弱めたい考えです。このところ下げが続いていた金相場は、自立反発の買いで値上がりに転じています。


■6月30日（月） 9:00

2025年6月27日（金）のNY金先物は反落となりました。中東情勢や米関税政策を巡る懸念の後退から、金など安全資産に逃避していたリスクマネーは株式への回帰が進み、米国株式市場でNYダウ平均株価は大幅続伸。ナスダック総合株価指数は2024年12月以来、およそ半年ぶりに過去最高値を更新。S&P500は2025年2月以来、およそ4ヶ月ぶりに過去最高値を更新しました。日本でも日経平均株価が4万円台に乗せ、2025年1月以来5ヶ月ぶりの高値水準で年初来高値を更新。米国市場は例年、夏場に株価が上昇しやすい「サマーラリー」と呼ばれるアノマリーがあり、今年も更なる株高が期待されます。外国為替市場は依然として小動きで、ドル円は144円台後半の水準に。マーケット全般でリスクオン地合いに転じたことから、金相場は上値の重い展開が想定されます。


【メディア情報】水野崇（CFP/1級FP技能士）が金・貴金属買取の「なんぼや」に金相場価格のマーケットコメントを提供


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