金相場価格デイリーコメント週間まとめ（5/19〜5/23）

ファイナンシャルプランナーの水野崇（CFP認定者/1級FP技能士）が、金・貴金属買取を全国展開している「なんぼや」HPに、平日は毎日「金相場価格」の専門家コメントを提供しています。


今週の金相場価格の振り返りとして、1週間のデイリーコメントをまとめました。

金相場価格・今週（5/19〜5/23）のデイリーコメント

■5月23日（金） 9:00

2025年5月22日（木）のNY金先物は反落となりました。市場予想を上回った米総合購買担当者景気指数（PMI）速報値や新規失業保険申請件数の減少など、この日発表された経済発表は特段材料視されず、金相場は売りが優勢となりました。ドル建て金価格をテクニカルで見ると、4月22日（火）と5月7日（水）の高値で形成されるレジスタンスラインあたりに現状位置しており、一旦上値は抑えられた格好。大きく売り込まれることなく20MAは横向きに推移しており、目先は方向性を欠いている状況が伺えます。国内金価格は16,000円台後半の水準です。


■5月22日（木） 9:00

2025年5月21日（水）のNY金先物は続伸となりました。前日までの流れを引き継ぎ、イスラエルがイラン核施設を攻撃する可能性が伝えられたことで、リスク資産から安全資産への資金シフトから金相場は上昇しています。ムーディーズによる米国格下げの影響も見られ、米国市場では株安、債券安、ドル安のトリプル安に。市場は米財政赤字拡大への懸念を高めており、投資家のリスク回避姿勢がさらに強まった場合、安全資産として金は買いを集める相場地合いが想定されます。注目されていた日米財務相会合では、為替相場について具体的な言及はなかったとの報道。ドル円は一時143円台前半をつける場面がありました。国内金価格は底堅い推移です。


■5月21日（水） 9:00

2025年5月20日（火）のNY金先物は続伸となりました。イスラエルがイラン核施設への攻撃を検討しているとCNNが報道。イスラエルの指導部が攻撃の実行を最終決定した事実については不明ながら、この報道を受けて中東情勢の悪化懸念がリスク回避目的での安全資産買いを誘い、金相場は上昇となりました。外国為替市場でも有事の安全資産とされるスイスフランと日本円が買われる展開。今週はカナダでG7財務相・中央銀行総裁会議が開催されますが、その中で日米財務相会合の実施を調整中。為替協議は市場の注目を集めており、会合後にドル売りが進む可能性も指摘されています。国内金価格は安全資産買いから反発に転じています。


■5月20日（火） 9:00

2025年5月19日（月）のNY金先物は反発となりました。16日（金）に格付け会社のムーディーズが米国債の格付けを最上位の「Aaa」から「Aa1」に1段階引き下げたと発表。米国債の格付けについてS&Pは2011年に、フィッチは2023年8月にそれぞれ引き下げしており、今回の発表でサプライズはないものの、米長期金利が上昇していることで金相場は買いが優勢となりました。外国為替市場ではムーディーズの発表を受けてドル売りの流れ。20日（火）の東京市場ドル円は144円台で推移しています。国内金価格は20日線が下向きに転じ、短期的には上昇幅が限定された価格推移が想定されます。


■5月19日（月） 9:00

2025年5月16日（金）のNY金先物は反落となりました。ここもとのドル建て金価格は上値の重さが目立ち、やや下値模索の様相。テクニカルで見ると、短期的には移動平均線の5日線、20日線がデッドクロスし、40日線までもが下向きに転じている状況から、レンジ相場を下離れする可能性が見て取れます。トランプ米大統領の相互関税政策による波乱相場が落ち着きを取り戻しており、安全資産に逃避していたグローバルマネーはリスク資産へと回帰。外国為替市場では前日までのドル売りの流れを引き継ぎ、ドル円は144円台後半にまで円高ドル安が進む場面がありました。その後は16日（金）に発表されたミシガン大消費者信頼感指数を受けてドル高に転じ、145円中盤から後半の水準へと行って来いの動きになりました。国内金価格は引き続き16,000円台で推移しています。


【メディア情報】水野崇（CFP/1級FP技能士）が金・貴金属買取の「なんぼや」に金相場価格のマーケットコメントを提供


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