金相場価格デイリーコメント週間まとめ（8/26〜8/30）

ファイナンシャルプランナーの水野崇（CFP認定者/1級FP技能士）が、金・貴金属買取を全国展開している「なんぼや」HPに、平日は毎日「金相場価格」の専門家コメントを提供しています。


今週の金相場価格の振り返りとして、1週間のデイリーコメントをまとめました。また、現在のドル建て金価格参考レート（XAU/USD）はこちらでご確認いただけます。

金相場価格・今週（8/26〜8/30）のデイリーコメント

■8月30日（金） 9:00

2024年8月29日（木）のNY金先物は反発となりました。この日は、米国内総生産（GDP）の上方改定を受けてドル買いが加速し、取引時間中に大きく下落する場面がありました。その後に発表された米中古住宅販売成約指数の低下で、ドル建て金価格は押し目買いが優勢となり、上値を伸ばして前日比プラス圏で取引を終了しています。 市場では、30日（金）のPCEデフレータに関心が集まっており、FRBの利下げ観測をより強める結果であれば、金相場にとって支援材料になります。


■8月29日（木） 9:00

2024年8月28日（水）のNY金先物は続落となりました。外国為替市場でドルが買われたことで、ドルと逆相関関係にある金は売りが優勢でした。26日（月）以降のドル円は、143円〜145円の狭いレンジ間ながら日中は上下に激しく動く展開が繰り返されています。テクニカルで見ても日足チャートでは20日移動平均線が下向きで推移し、現状では146円ちょうど近辺が戻りの目処として意識されます。円高ドル安方向へのトレンド相場が継続する限り、国内金価格の上昇余地は限定的でしょう。


■8月28日（水） 9:00

2024年8月27日（火）のNY金先物は反落となりました。最高値圏に位置していることから押し目買いと利食い売りが交錯し、やや利益確定が優勢で前日比では小幅なマイナスでした。引き続き米利下げ観測と中東情勢の緊迫化が下値を支え上昇トレンドを継続、ドル建て金価格は今後も堅調な展開が見込めます。金相場以外の金融市場を見ると、NYダウ平均株価は2日連続で過去最高値を更新、東京市場ドル円は143円台後半〜144円台前半で推移しています。国内金価格はドル建て金価格の下落と円高要因で前日比では小幅に下げ、上値を抑えられています。


■8月27日（火） 9:00

2024年8月26日（月）のNY金先物は続伸し、4営業日ぶりに過去最高値を更新しました。先週末のパウエルFRB議長講演を受けて、9月利下げ開始を織り込む流れから、金利の付かない金に対する押し目買いが継続しています。株式市場でも利下げを好感した買いを集め、NYダウ平均株価が終値で約1ヶ月ぶりに過去最高値を更新しました。8月上旬の暴落局面からは、ほぼ一本調子で上昇しています。為替市場ではドル円が1ドル＝143円台後半をつける場面があり、短期的には円高トレンド相場の様相です。国内金価格は引き続き、13,000円前後で方向感のない展開が想定されます。


■8月26日（月） 9:00

2024年8月23日（金）のNY金先物は反発となりました。パウエルFRB議長はジャクソンホール会議の講演において、9月利下げ開始を示唆しました。FRBが9月に利下げを実施すれば2020年3月以来4年半ぶりとなり、米国の金融政策の転換点として今後の世界経済に大きな影響を与えることになるでしょう。ドル建て金価格は米利下げがポジティブ材料であることから、引き続き上昇トレンドを継続。為替市場では講演開始後からドルが売られ、ドル円相場は1ドル＝144円台前半にまで円高ドル安が進みました。また23日（金）は国会閉会中審査に出席した植田日銀総裁の発言も注目されましたが、追加利上げ方針に変化がなく慎重な答弁に終始しマーケットへの影響は限定的でした。日米の金利差が縮小方向にあるため、2024年7月につけた160円を超える歴史的円安にも終わりが見え始めています。円安トレンドの終焉は、貴金属全般の国内価格にとって上値を抑える要因となりますので、国内金価格も急ピッチな上昇は期待しづらい展開が想定されます。


【メディア情報】水野崇（CFP/1級FP技能士）が金・貴金属買取の「なんぼや」に金相場価格のデイリーコメントを提供


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