小学校受験の塗り絵
小学校受験までの数カ月は、5歳児にとって過酷なものになりますが、あくまで本人の意思を尊重するようにしましょう。保護者の方が夢中になってしまって、本人の気持ちがついていっていない場合、自主性が持てなかったり、勉強嫌いの子どもになってしまったりします。
ペーパーテストの点数が高いことは、いいことに違いないですが、満点をとったとしてもそれだけで合格できないのが小学校受験です。
子どもの人となりを総合的にみて、その小学校で生き生きと学んでいけるかどうかが判断されます。子どもがどんな家庭でどんな風に育ったかが問われるので、保護者にとって、子育ての成果を判断されるともいえるでしょう。
とはいえ、小学校受験は何も特別なことをしないで普通に暮らしていても、なかなか合格には届きません。合格するためのノウハウはあるので、それなりに子どもも保護者も努力が必要です。ただ、ノウハウだけに頼って小手先の受験技術を身に付けても、小学校受験の試験官に見抜かれてしまうのです。保護者には、子どもの意思を尊重してやる気を引き出し、子どものがんばりを温かく見守る姿勢が大切です。
まだ5歳のわが子が、受験準備のために時間を取られてしまう様子を見ていると、小学校受験が正解だったのかどうか疑問に思う瞬間もあるでしょう。でも、一度、本人がやると決めたことですから、子どものがんばりに寄り添う覚悟を持ってください。
やるだけやって、結果がついてこないこともあるかもしれませんが、家族が一丸となって取り組んだ小学校受験への準備の日々は、保護者にも子ども自身にも大切な経験になることでしょう。