小学校受験にかかる費用②
小学校受験で体操の種目があるのは、ペーパーテストでは測れない子どものさまざまな能力を見るためです。体操考査の課題は、コロナ禍より受験校によって実施の有無や内容の変化もみられましたが、大筋は変わっていません。必ずしも運動のできる子が有利になるわけではありません。今回は、小学校受験に必要な体操とはどのようなものか、準備はどのようにすればいいのかをご説明します。
受験に出る体操とはどんなものか、どこがポイント?
小学校受験で行う体操のテストは、大きく分けて「集団で行うもの」「個別で行うもの」があります。
「集団で行うもの」は、試験官の先生のお手本通りに体を動かす「リズム体操」やグループで走る「かけっこ」、「いす取りゲーム」「鬼ごっこ」などのゲーム系があります。
「集団で行うもの」については、「先生の話を行儀よく集中して聞けるかどうか」「先生に指示された行動が指示通りできるかどうか」「まわりのお友だちと仲良く協力し合えるかどうか」などが見られます。
集団行動の中で、子どもの聞く力、集中力、理解力、協調性が試されますが、保育園や幼稚園などで日常的にやっていることとあまり変わらない上、ちゃんと外遊びができていれば問題なくできる内容です。そのため、何らかの不得意な部分があれば、改善していくことが受験の準備になります。
「個別で行うもの」は、四つん這いで進む「クマ歩き」「平均台」「スキップ」「ケンケンパー」「ボール投げ」「でんぐり返し」などです。筑波大学附属小学校で出題されることが有名な「クマ歩き」は、四つん這いで結構なスピードを要求されます。慶應義塾幼稚舎など多くの学校では、さまざまな運動を組み合わせて行う「サーキット」形式が行われます。
「個別で行うもの」については、「子どもの心身の健康状態」「最後まで一生懸命取り組めるか」「難しいことにチャレンジする気持ちがあるか」などが見られます。また、列をつくって一人ひとり行っていくので、「落ち着いて行儀よく順番を待つことができるか」といった子どもの態度も見られます。
ひとりずつで行っていると、注目されることで緊張してしまう子どもがいるかもしれません。うまくできなくて焦ってしまうことも考えられます。そこで泣き出して途中でやめてしまったり、かんしゃくを起こしてしまったりすると不合格になってしまいます。
うまくできなくても最後まであきらめない、自分なりに一生懸命やる、といった姿勢が評価されるので、親御さんは日頃から、出来不出来で一喜一憂することなく、子どものがんばりを応援してあげましょう。