保護者アンケートや作文の対策について
受験生がまだ幼い子どもなので、試験だけではわからない部分が多いため、保護者作文は、保護者を通じて家庭状況を知るために行われます。学校側は試験の状況と併せて、保護者作文を読むことで「どんな子どもなのか」をより詳しく知ることができます。保護者の子どもに対する教育についての価値観、子どもがどう育ってほしいのかといった将来のビジョン、学校の方針と考え方が合っているか、どのくらい学校に協力してもらえるかなどを確認することがあります。
一方で国立小学校の場合は、上に挙げたねらいも少なからずあると思えますが、アンケートや作文の内容で子どもや親を判断し、合否を決定する側面は無いと言えます。巷では保護者作文の問題集や参考書、過去問題が書籍になって出版されているなど、いかにも受験に重要な要素であるように思えますが、都内で保護者アンケートを実施する筑波大学附属小学校、東京学芸大学附属世田谷小学校に関しては、試験当日に学校関係者から受験生の合否には関係ないとの説明があります。実際、筑波大学附属小学校は、受験生の保護者をいくつかのグループに分け、保護者作文のテーマをグループごとに別々に提示するため、全体を比べることができないので合否に関わらないことは明白です。「国立のアンケートはこのように書かなければ合格できない!」などといった宣伝をする有料添削を利用する必要はありませんので、どうか冷静に準備をしてください。
ただし、学校側から提出を求められているものに変わりないので、誤字脱字はもとより、出題意図から外れたり要領を得ない内容であったりということは避けなければいけません。ですから、下準備として改めてこれまでの子育てを振り返り、同時に学校方針との相違、公共交通機関等を利用する小学生の親となる自覚とシュミレーションについて、考えをまとめておくとよいでしょう。