小学校受験の塗り絵が上達する方法 その1
小学校受験でよく出題される課題に、塗り絵があります。大人からすればとても簡単にできそうな内容に思えますが、慣れていない子どもにとっては「色を塗るだけ」でも時間がかかり、なかなか上手にできません。塗り絵が苦手な子が、上手に塗り絵をできるようになるためには、どのように練習すればいいのでしょう。今回は小学校受験に合格するための、塗り絵対策について考えていきます。
小学校受験の塗り絵について
小学校受験で出される塗り絵の課題は、手先の器用さ(巧緻性)を見るためです。塗り絵の課題は、工作と組み合わせて出題されることがあります。最初に先生から口頭で「こういう順番でこうして」と指示されるので、指示を覚えて指示通りに作業することが求められます。
【例】(白い紙に家の絵が描かれた紙が配られます)
「家の外枠の線に沿ってハサミで切り取り、絵を別の紙に貼り付けてください。家の屋根を緑色、壁を赤色で塗ってください。」
ハサミの使い方に慣れていないと家を切り抜くのに時間がかかって、制限時間内に色を塗るところまで到達できません。また、ハサミを使う作業に夢中になって、屋根と壁を何色で塗るように指定されたかを忘れてしまうこともあります。指定された時間に手早く、最初に出された指示を忘れずに作業ができるようにならなくてはいけません。
塗り絵の課題では植物(花)が出ることが多いのですが、この場合も実際の花に近い色で塗る必要があります。花びらを黒や茶色、葉っぱをピンクや水色に塗るなど、「一般的にはありえない色」で塗らないよう、「実際の植物は何色なのか」を観察し、思い出す力も大切です。そのほか、学校によっては濃淡をつけて塗る課題が出ることもあります。
【例】(薄いグレー、濃いグレー、黒で塗られている同じ大きさの丸が3つあり、その下に白い丸が3つある)
「上の丸と同じように、白い丸を塗ってください。」
指先の力をコントロールできなければ、意図した通りに濃淡がつけられません。指先の力はお絵描きや塗り絵をしたり、文字を描いたりすることで養われます。一朝一夕にはできるようにならないので、日ごろから練習を積み重ね、指や腕に適度な筋肉をつけていくことが大切です。
塗り絵が上手な子どもは指先を器用に動かせるため、文字も上手に書けることが多いと言われています。また、集中力をつける練習や、色彩感覚を養う練習にもなります。塗り絵の練習は小学校受験をクリアするためだけでなく、子どもの成長にもより良い効果をもたらしてくれます。