非認知能力を伸ばす親としての行動や心がけ
近年、自制心や協調性など非認知能力と呼ばれる能力に注目が集まっています。非認知能力は3歳までに遊びの中で形作られます。公園は遊びのアイデアがたくさんあるだけでなく、同年代の子どもたちと一緒に遊ぶことができ、非認知能力の1つである社会性を自然と身につけることができます。今回は公園遊びについて見ていきましょう。
知育で養うべき非認知能力とは?
文字・数などのテストで測れる力だけでなく、失敗から学ぶことができる力、人と協力できる力、自分と異なる価値観を柔軟に受け止める力など、非認知能力と呼ばれている力が近年、世界で注目されています。非認知能力とは自尊心や自己肯定感、自制心などの「自分に関する力」と、協調性、思いやり、共感する力など「社会性と呼ばれる力」のことです。幼児期に非認知能力を高める知育を受けると、成人後もその効果が続き、社会的な成功や健全な生活につながるという研究結果があります。また、読み書きや計算などの力は乳幼児期に早くから学んだ子と小学校から学んだ子で、中学校の学力を比べると差がないことがわかっています。早くから読み書きや計算の勉強をさせても結局は追いつかれてしまうのです。
非認知能力の土台は3歳までに作られると言われています。それは幼児期が最も脳の発達が著しい時期だからです。脳は3歳までに8割程度、6歳までに9割が完成すると言われており、特に0~3歳は脳が活性化して発達する時期です。この時期が、非認知能力を養うためには大切な時期と言えるでしょう。非認知能力は子どもの好奇心から始まる自主的な遊びの中から育まれます。大人の目には無駄な活動に見えることも子どもにとっては学びになっています。例えば本棚から本を次々と落としている子どもを見るとどう思いますか?大人から見ると部屋を散らかしていると思い、注意するのではないでしょうか。ただ、子どもの気持ちになると「手が届くか試している」「落ちる音を楽しんでいる」と見ることもできます。子どもにとっては遊びが学びになっているのです。昔は暮らし自体が不便だったため、足りないものを貸したり借りたり、隣近所と助け合うことが日常でした。また、今ほど玩具があったわけではないので、子どもたちは外に出て遊びまわっていました。こういった人との触れ合い、街や自然の中で過ごすことで非認知能力が育成されていました。現代は生活が豊かになり便利になったことで、ご近所同士が協力しあったり、自分たちで考えて遊びを生み出すといった非認知能力を養う機会が少なくなっています。そんな現代社会の中で、非認知能力を養うために最適な場所は公園でしょう。体を動かす遊具があるだけでなく、多くの自然や生き物に触れあうことができ、また同年代の友達もいる中で社会性も身につけることができます。
◆次回◆公園でできる遊び