小学校受験へ5歳児が目指すべき状態について
小学校受験は、対象である子どもの精神年齢が未熟で性格や個性が強く反映されてしまうため、その子の性格や成長度合いによって向き不向きが少なからずあります。受験への適性がどのようなものなのかを把握し、補完できるようにしておきましょう。
小学校受験に向いている子の特徴
小学校受験に向いている子は、一言で表現すると「早熟な良い子」。とくに行動観察に耐えうる社会性や協調性がすでに身についているような子や、指示や質問を正しく理解して的確に対応できる知能がすでに備わっている子は、小学校受験に向いていると言えます。こうしたお子さんは総じて集中力や表現力も併せ持っており、自分のことは自分でできるため、小学校受験で見られるほかの項目においても優位に立つことができます。初めからそこまでできていなくても、親御さんが普段から自分のことは自分でできるようにしつけたり、人の話を聞くように接したり、表現力を向上できるような問いかけをしている場合、徐々に小学校受験に対する適性が付き、結果的に向いている子に成長するというパターンもあります。
向いていない子の特徴
小学校受験に向いていない子に見られる特徴は「自分の性格上の弱みをカバーしきれていない」とまとめることができます。典型例としては「わがままタイプ」と「おどおどタイプ」の2つが多く見受けられます。「わがままタイプ」は、集団テストで指示を聞かずに勝手な行動をとって輪を乱してしまうことがあるため、対策をとらずに受験に臨むと行動観察で不合格にされる可能性があります。「わがままタイプ」は、集中力や理解力がまだまだ発達途上であることが根本的な原因です。勉強面でも対人関係でも、正しくはどうあるべきかを優しく丁寧に(そして粘り強く)指し示し、導いていくことが重要です。
「おどおどタイプ」は、指示は聞けてもその通りに行動することをためらってしまうため、面接で的確に答えようとはするが答えられない、集団テストで輪に入らなければいけないのはわかっているが入れないなど、こちらも行動観察で不利な評価をされる可能性があります。「おどおどタイプ」は知能的には優れていて、精神年齢も相対的に高いケースも多いのですが、根本原因としては自分に自信が持てなかったり、受験や勉強を楽しめていなかったりすることが挙げられます。さらに深掘りしていくと、ご家庭で褒められることよりも叱られていることが多かったり、プレッシャーが強く本人が憔悴してしまっているということがあります。「勉強しなさい!」「どうしてわからないの?」といった言葉や感情的になって叱るなど、子どものやる気をそぐような言動をしていないか、親御さんが自分自身のことを省みることも大切です。
◆次回◆小学校受験にはじめから向いている子は少数