東京農業大学稲花小学校受験対策【④面接】

昌原貴弘

昌原貴弘

テーマ:小学校入試情報

東京農業大学稲花小学校の事前面接

テーマ作文の提出を終えれば、次は試験日前におこなわれる面接に備えます。2019年度入試は、まず10月5日(金)10時以降、出願サイトmiraicompassにて受験票を出力します。このタイミングで受験番号がわかります。2019年度入試の受験番号は、受験時間によって百の位が異なる4桁のナンバーで、1000番台から6000番台までの番号が存在していました。受験番号の決まり方ですが、数名の受験者の番号から決まり方に2つのルールがありました。まず1つ目は、選択した試験日程(前期・後期)によって振り分けが違います。2つ目は、その上で試験日ごとに生年月日順に番号が決まっている、以上のルールが濃厚かと思われます。例として、前期日程を選択の4月生まれの受験生なら前期日程初日11月1日が試験日で1000番台の番号、3月生まれの受験生は前期最終日11月3日が試験日で3000番台の番号、後期日程の4月生まれの受験生なら後期日程初日11月10日が試験日で4000番台の番号、という決まり方です。若い番号ほど、面接・試験の日程や時間帯が早くに設定されていました。

さて、肝心の事前面接ですが、2019年度入試は10月9日(火)~10月26日(金)の日程で、受験番号順におこなわれています。一度に2家庭ずつ面接をしており、面接室は2部屋ありました。面接官は夏秋校長他、複数名が担当したようです。実際に受験された数名の話によると、学校説明会等でも見かけたことの無い先生が面接官だったという報告がありますので、おそらく大学の先生か、初等学校連盟所属の講師の方が面接官として参加されたのだと思われます。

東京農業大学稲花小学校面接当日の流れ

当日の流れは、指示された通用門より入り、受験票の確認。その後、待合室でしばらく待機となります。待合室に入ると、当日面接を予定している複数の家庭が集まっています。予定時間よりも早くに到着されても待合室で過ごすことができるので、交通事情等が心配であれば早めに到着しておくのも有効です。次に、同時間帯2組の家庭が集合時間に合わせて、面接待機室に移動します。続いて先生の合図で面接室へ扉を開けて入室。面接室に入ると、質疑応答を担当する面接官が1名(1名で担当しますと説明を受けたご家庭もいました)、後方に面接の様子を見守る先生が1名おり、都合2名の先生がその場にいます。後方にいる先生からは終始質問がありませんが、立ち振る舞いなどをチェックされている(後方にいるので当然ですが)ような印象であったようです。この様子は受験生よりも両親の方が気になってしまい、他の小学校よりも緊張されたと話していました。質問の順番は、両親面接の場合は、①子ども⇒②父親⇒③母親⇒④子どもの順、父母いずれかが不在の場合は、①子ども⇒②親⇒③子どもの順。どちらも面接の合間に「親子活動」がおこなわれてます。

質疑応答の全容は、まず面接官の先生より志願のお礼とテーマ作文は(面接官が)すべて拝読したとの説明があります。続いて、はじめに受験者に質問がありますと言って、氏名、園名、年齢を答えます。続けて受験生に質問が複数ありますが、聞き取り家庭によって内容が異なるため、項目下にまとめます。次に「親子活動」。面接官が、一枚絵だけの絵本を机に置きます。絵本の表紙には学校案内の絵が貼りつけられており「ページ①」、「ページ②」といった、複数のパターンがあることが推測できる番号が書いてあります。市販の絵本では無い学校作成の絵本であることが、聞き取り家庭の誰もが話している程わかりやすい仕掛けでした。続けて面接官より「今から3分間、時間を取ります。どのようにされても構いませんので、お子さんに読んであげてください。私は存在を消しますので普段通りで結構です。」と説明があり、一枚絵の絵本を開いての親子活動が始まります。普段通りで結構です。と説明がある通り、親子のかかわりを見るための課題ですから、家庭での読み聞かせや学習の様子をその場でやって見せるということになりますが、一枚絵の内容がそうやすやすと再現をさせてくれません。面接後に受験生に話を聞くと「見たことの無い植物がたくさんあって何だかわからなかった。」と言う子どもが大勢いました。反対に、出てきた植物を知っていて「ハンミョウだ!」と答え、ハンミョウがどこにあったかなど、話の展開がスムーズに進んだ家庭もみられました。その際には、面接官の先生が驚いた表情をして、最後に「なぜハンミョウを知ったのか」と、話が膨らんだ様子もあったようです。

東京農業大学稲花小学校の質疑応答の内容

続いて、両親への質問です。両親で参加された数名のご父母に伺ったところ「志望動機について」の質問は、父親だけに聞かれた、母親だけに聞かれたと意見が分かれました。他の私立小学校では志望動機は父親へ聞かれることが多い質問ですが、どちらも回答できるように意見を合わせておくことがポイントです。両親への質問はどちらも1問ずつ、ご家庭によっては2問あったとの意見もありましたが、質問数からして小学校の知っておきたいことはテーマ作文で済ませてあり、保護者への確認は極力しないようにしていると伺えました。最後に子どもへの質問が再びあり、10~15分程度で面接は終了となります。

<父親への質問内容>
・志望動機をお聞かせください
・家庭の教育観についてお聞かせください
・新設校であり、上級生がいないことへの不安はありませんか
・テーマ作文の内容から質問

<母親への質問内容>
・志望動機をお聞かせください
・家庭の教育観についてお聞かせください
・子どもと接するときに大切にしていることは何ですか
・テーマ作文の内容から質問

<受験者への質問内容>
・氏名、年齢、通っている園の名前
・仲の良いお友だちの名前を教えてください
・幼稚園では何をして遊びますか ⇒答えた内容に対して質問
・どんな遊びが好きですか ⇒答えた内容に対して質問
・どんな本が好きですか ⇒答えた内容に対して質問
・小学校に入ったら何をやってみたいですか ⇒答えた内容に対して質問
・お父さんやお母さんにどんなときに褒められますか ⇒答えた内容に対して質問
・テーマ作文の内容から質問(作文に子どもの性格や行動に関して記載がある場合)

◆次回◆東京農業大学稲花小学校の入試内容

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昌原貴弘
専門家

昌原貴弘(小学校受験教室の運営代表)

ICT教育の小学校受験 しながわ・目黒こどもスクール

最先端の指導教材ICT教育を活用し、先進的な教育指導法を提案する小学校受験教室。代表自身が出版社で培った経験とデータをもとに父母へ受験情報を発信。時代と共に変わる小学校受験の指導教材も開発している。

昌原貴弘プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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