筑波大学附属小学校受験対策【③第1次選考抽選と年度別通過率】
筑波大学附属小学校の第2次選考試験タイムスケジュール
下に紹介する試験時間の決定方法は、あくまでここ数年の試験時間の決定方法です。2020年度以降の出願時間決定方法も同様とは限りません。あらかじめご了解ください。
まず、第2次選考試験の日程ですが、参考までに2019年度入試では、12月16日(日)から12月18日(火)の3日間が設定されていました。およそ2,000名の受験者を3日間にいずれかに振り分けており、受験者はうち1日のみ試験を受けることになります。試験日は選択不可であり、生まれ月によって決まります。例年、Aグループ(4月2日~7月31日生まれの児童)が初日、Bグループ(8月1日~11月30日生まれの児童)が2日目、Cグループ(12月1日~4月1日生まれの児童)が最終日となっています。次に、試験時間については午前が男子、午後は女子と大まかに決まっており、さらに男女別に2つの時間帯グループを設定します。男児は、①8時台の試験グループ、②10時台の試験グループ。女児は、①12時台の試験グループ、②14時台の試験グループ。各時間枠の集合人数は多くても最大180名。男子の例に当てはめると、①8時台に最大180名、②10時台に最大180名で合計360名。最も志願者数の多いAグループの抽選通過者数とほぼイコールの人数となります。ただ、合計360名がどのグループでも適用されるわけではありません。参考までに2019年度入試の男子Cグループは、抽選通過者数246名です。時間帯振り分けの例である、①8時台の試験グループ最大180名、②10時台の試験グループ最大180名に当てはまらないことになります。実際には、①8時台の試験グループ156名、②10時台の試験グループ90名となりました。最も抽選通過者数の多い男子Aグループは2019年度入試は326名が抽選通過しており、①8時台の試験グループ176名、②10時台の試験グループは150名となりました。どの時間帯で試験を受けるかは前項の第2次選考出願の提出順によって決定していきますが、目的の時間帯をねらって出願をしようと思えば、生まれ月グループの志願人数から時間帯ごとの試験定員を予測しなければならないのです。
次に、出願順による試験時間の振り分けですが、男女それぞれ「早く出願提出を済ませた先行180名程度が、試験時間としては遅い方にあたる②の時間帯(男子10時台、女子14時台)」になります。反対に遅めに出願をした180番以降の受験番号を付与される受験者が、試験時間としては早い方にあたる①の時間帯(男子8時台、女子12時台)になります。私立小学校入試や学芸大入試とはまったく違う振り分けの仕方となっているため注意が必要です。幼稚園や保育園の都合で早めの時間帯に試験を受けたい、あるいはとくに希望する試験時間でも無ければ、第2次選考出願の際にわざわざ早朝から(近隣への迷惑を承知で)並ぶ必要も無いということになります。
試験時間によって合格率に違いはあるのか
出願による時間帯の振り分け方のルールを知っていても、小学校受験で「出願」といえば、とにかく早めに提出をして親の熱意をアピールすべきと暗黙の了解があります。どの小学校も願書提出のタイミングによる優劣は無いと明言しているのでその行為自体は無関係であることも多いのですが、例え噂話に過ぎなくても僅かでも合格の可能性を高められるのであればドライな考え方はできません。さらに、筑波大学附属小学校の試験時期は12月中旬、首都圏の大体の小学校の入試が終わった後におこなわれます。小学校受験は筑波が最後というご家庭が大勢ですから、なおさら例に漏れず暗黙のルールの通りに行動し、早朝から長蛇の列が完成するのが恒例となっているということです。実際にはどの時間帯に合格者が多く出ているのかについては、合格者発表掲示(検査合格者掲示)を見ることでわかります。他の小学校の合格発表と同様に受験番号ごとに合格者が掲示されますから、どの時間帯に合格者が多かったのか一目瞭然になります。過去何年と合格者のご父母からその様子を伺っていますが、結論としては「どちらとも取れる」というところ。年度によっては早い出願を済ませた時間帯の受験生たちの方が合格できている現状もありますが、裏を返せば早めに出願提出するご家庭ほど情報収集に余念が無く、試験対策も入念でしょうから必然的に出来の良い子どもが集まるグループになります。大切なのは、時間帯に関係なく良い取り組みができた実力のある受験生を選抜しているということ。試験対策により時間をかけて取り組むこと、正確な情報をもとに正しい受験準備をしていくことが最も合格の決め手なのです。