無知であり未熟であること
春の運動会時期に小学校に呼ばれ特別講師として陸上の授業をおこなっているのですが、陸上を始めればすぐにでも活躍出来そうな子が何人もいることに毎年驚かされます。
小学校なので陸上を専門に習っている子はいないため、荒削りな走りをしている子ばかりなのですが、私に預けてもらえたら数ヵ月後には東京都の上位で走らせられそうな子が何人もいるのです。
今年も即戦力になりそうな子がいたので『何かスポーツやってるの?』と聞いたところ『何もやってない』と驚きの回答でした。
毎年のように即戦力になりそうな小学生が一つの学校に何人もいるということは、日本中にダイヤの原石がたくさん存在しているということになります。
私はスカウティングをせずチームに入ってきた子を自分の指導で速くしたいという主義なので、学校で出会った子たちがその後陸上を始めたのかどうかは知らないのですが、陸上界の発展を考えた場合には埋もれた人材をどのように発掘するのか、そこが大切だとしみじみ感じています。
子供たちに陸上競技の楽しさを伝え、一人でも多くの子に陸上を始めてもらえたら、日本の陸上界も世界に近づけるかもしれませんね。
他県の話しですが、陸上が強い地域では小学生全員が参加するような競技会をおこなっていると聞いたことがあります。確かに東京でも連合運動会をおこなっている地域には速い子がいるように思います。
陸上に興味を持っている子に対しておこなうようなイベントではなく、私が学校でおこなっている授業のように、陸上競技というものに対して特に興味を持っていない子が参加出来るような機会をもっと増やし、たくさんの子が陸上に触れるような機会を増やすことが大切なのではないでしょうか。