日本舞踊のいろは 〜恵比寿 おかめ ひょっとこ〜 扇子
おさらい会リハーサル
コロナ禍の中ですが、先日やっとリハーサルを実施することができました。
緊急事態宣言などがある中で、一度は延期になりました。
このようなご時世ですから本番もいつできなくなるか見通せないため、ご家族の方々はしっかりと舞台を見守っていました。
発表会とおさらい会の違い
日本舞踊の発表会は、よく本舞台と呼ばれるもので、かつらや衣装の拵えをして、舞台には大道具やプロの照明、音響などが揃う舞台のことです。
今回のおさらい会は、プロに頼むのはヘアセットのみです。化粧、着付け、照明、音響もすべて自分達で手がけます。
着付け
特に大切にしていることは着付けで、日本舞踊を踊るにあたり扇子を揃えることと同じように思っています。今年は弟子の人数も増えたため、普通ならばプロに着付けを任せることでしょう。プロに任せた瞬間に、自分達の手から離れてしまうような気がして、あえて自分達で出来るようになることに価値を見出しています。今回は小学生も着付け見習いという立場で、紐や道具を手渡す役割で活躍してもらう予定です。
舞台で踊るということ
初めて舞台で踊る子どもが、もう帰りたいと思うほど緊張したそうです。舞台袖で師匠の私は全力で見守りますが、それにしても舞台の上では自分が何とかしなくては始まらない、孤独な時間です。
リハーサルを終えると、稽古に望む態度が一変します。
人前で踊るということを身をもって体験し、踊りをしっかりと覚えておかないと踊れないということもわかり、稽古に熱が入るようになります。受け身だった弟子が、ここを教えてください!と言うようになります。
おさらい会のリハーサル
本舞台ではないおさらい会ではリハーサルをしないことが通常ですが、私はリハーサルを大切にしています。稽古を自分のものにするチャンスにもなりますし、普段それぞれの時間で稽古するためにお仲間とゆっくり会える貴重な時間にもなります。
第9回おさらい会
今年のおさらい会は、第9回となります。弟子の踊りが上達しているのはもちろんのこと、弟子が着付けの腕を上げ、周囲の気配りをしながら舞台に向かう姿を見ると会自体の成長を感じて嬉しくなります。
おさらい会に向けて
コロナ禍で沢山の方に観てもらうことはかないませんが、ご家族を中心に見守ってもらいながら開催する予定です。どの時代にもその中で精一杯を尽くしたいと思います。昨年はオンラインおさらい会でしたので、今年舞台に上がれるだけでも感謝の気持ちで一杯です。