響き合うお稽古〜日本舞踊〜
《発表会》
この写真は、本舞台の発表会の写真です。
かつら衣装をつけて、松葉目で踊った時のものです。
《おさらい会》
私が毎年開催しているおさらい会は、プロに依頼するのはヘアセットのみで、あとは自分達の力ですべてしています。着付けはプロに任せた方がうまいことは承知で、他装までできるようになってほしいと願っています。
《着物や帯》
着物などは貸出用も用意していますが、最近弟子たちが祖父母の家に相談して、箪笥に仕舞ったままの着物が出てくることが多いです。
《卒業式》
自由な学校に通う弟子が、卒業式に自分で着物を着て出席したいと言いました。
もうカウントダウンが始まっている頃でした。願いは叶えてあげたい!
しかし、時間はそれほどないという状況でしたが、自分で言い出したことはやり遂げると思ったので、やってみましょう!と答えました。
《祖母の着物》
着る着物探しから始まりました。
元々私が町田市のひなた村「町田子どものための日本舞踊教室」で教えた子どもでしたので、お稽古は浴衣でしていましたし、着物とはさほど縁がなかったようでした。
偶然にも何かの箱の一番下から着物が出てきたそうです。祖母の着物でした。
《自分で着付け》
日本舞踊の稽古中だけでは時間が足りず、何度か違う日にも通いながら自分で着られるようになりました!当日は、何も知らない母親に、背中に帯をのせる際にまっすぐかということとシワがないかを見てあげてくださいとアドバイスをしました。
《母親が知らないこと》
後に聞くと母親は何も手伝わずに、自分で全部仕上げたそうです。小学6年生の弟子です!
この親が知らないことが子どもには何とも言えない優越感だったことでしょう。
ひと昔前ですと母親も手伝える方もいるでしょうが、今の6年生の保護者くらいですと着物離れしている方が多いようです。
《自己肯定感》
卒業式を終えて皆さんの反応を語る弟子は、自信に満ち溢れていました。
皆さんが褒めてくれたそうです。それも保護者が皆すごいすごい!と言ってくれたそうです。
成し遂げた、やり遂げたことで自己肯定感が見て取れました。
《日本舞踊》
日本舞踊を教えて14年以上経ちますが、このような場面に出くわすことがしばしばあります。
本当に教えていて良かったと思うと同時に、私もまた似たような場面を経て、自己肯定感を味方にしたのだと改めて思います。
《尾上菊右佐日本舞踊教室》
私の教室では、日本舞踊はもちろんですが、扇子を揃えるのと同じくらいに、着物を美しく着ることも大切に思っています。この時代にせっかく着物を着るのですから、楽しく美しくありたいと願っています。そして、そのようになれます。