【逆転営業アカデミー】売れる営業トークのコツとスクリプト 成約を勝ち取る効果的な技術
起業家インタビュー(聞き手 新井一@起業18フォーラム)
今回は、内向的な人が内向型のメリットに気づくことで自己肯定感が高まるワークショップを主催している中澤健次さんにインタビューをしました。内向的性格で生きづらいと感じている方に向けて、内向型の可能性やデメリット、生きづらさから楽になる方法を語っていただきます。では、中澤さんよろしくお願いいたします。
仕事の人間関係相談ホットライン 代表 中澤健次(なかざわけんじ)
「内向型はすごい!自己肯定感が高まるワークショップ(全期間30日間)」を伝授しているセルフコーチングの専門家。この講座の受講生は140名以上。セミナーは「人生の転機となりました!」と多くの人から高評価を得ています。
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「自己肯定感が高まるワークショップ」とは?
新井:中澤さんがやっている「内向型はすごい!自己肯定感が高まるワークショップ」についてお話いただけますか?
中澤:はい、内向型で生きづらいと悩まれている方に、内向型の強みを知り、生きにくさから楽になる方法をお伝えしています。もともと内向的な私自身が長年生きづらさに悩み、人生を取り戻したいともがいていました。心理学や哲学などの学習や様々なワークショップをやる中で、ある日突然、「ああ、何十年と背負ってきた心の重荷が落ちた」というサプライズがあったんです。その経験から「誰でも変われるんだ、僕みたいに長年の生きづらい人生を歩まないでほしい」という願いが出てきました。そんな思いから、人生が生きづらいと感じる内向的な方のサポートを始めました。
「内向型はすごい!」ってどういうこと?
新井:内向型というとネガティブなイメージが一般的だと思いますが、「内向型はすごい!」ってどういうことですか?
中澤:内向型はマイナスのイメージが強いですよね。性格が暗いとか、コミュ症だとか、何を考えているかわからないとか、外向型の方が良いとか。それらは人間関係をうまく築けない性格だからと。確かにそうなんです!ただそれは表面的なことで、問題を突き詰めれば全く逆の可能性が見えてくるんです。
新井:まったく逆の可能性っていうと意外ですけれど、何ですか?
中澤:はい、そもそも「内向型」とはどういうことって考えるんです。内向型とは意識が自分の内側に向く傾向のことを言い、外向型は意識が自分の外側に向く傾向のことを言います。自分の内側に意識が向くので外の世界は見えづらくなります。外向型と違って外の世界に関わる意識も少ないというのはそのとおりです。
でも、自分の内側を四六時中見つめているということ。これこそが可能性なんです。内向的な受講生様のお話を聴くと、自分の内側を見つめているときは、生きづらいと感じるし、人生をどうやっていこうかと悩まれています。ご自分を責めたり、生きづらい人生を恨んだりもされています。ネガティブな感情に支配されている。でも、ネガティブな感情を生むのは自分の脳の中にある思考のクセだとわかるだけで安心される方も多いです。
その思考のクセさえ取れたら自分をありのままに見つめることができる、という確信が生まれると受講者様は前向きになられます。生きづらい自分をありのままに観察できるようになると、人間を理解できるようになる希望が芽生えます。人間を理解できるようになれば、相手の気持ちも理解できるようになるし、深いコミュニケーション能力が身につくようになるんです。コミュ障と自ら思い込んでいたのに、です(笑)
それに対して外向的な人は自分の内側を見つめることが少ないので、人間を理解するという力においては内向型に対しては弱いということもわかってきます。外向的な人はコミュニケーションが得意ですが、限界があるということになります。コミュニケーション能力についても、コミュ障の内向型、元気な外向型という構図が逆転してしまうんですね。
例えば、会社員時代に営業をしていたことがあるんですが、なんと営業のトップは外向型ではなくて、内向型の人でした。おもしろいでしょ?(笑)。内向型の人は口数が少ないので、お客さんが気を遣って自分からしゃべるんです。自分からしゃべっているお客さんは、「この人は話をよく聞いてくれた」と信頼してしまうんです。だから営業トップ。
それに対して外向的な人は、お客さんを説得しようとするので押し売りをする傾向があります。熱意とは反対にお客さんに敬遠されてしまうという悲しい結果に。
生きづらい人生だと感じている内向型の課題って何?
新井:なるほど! 今のお話を聴くと、内向的な人の可能性を実感しました。でも、内向型の一般的な評価は低いという現実があります。会社の人間関係でも悩むのではないですか?
中澤:おっしゃるとおり、外向型の方が元気良く活動的なのでまわりからの評価が高いのは自然なことだと思います。話していて楽しい方も多いです。ですから内向型ご本人も外向型をうらやましく感じていらっしゃいます。無理して外向的になろうと頑張る方もいます。でも内向型は長年の経験で培った性格ですから、無理をしない方がいいです。無理をするほどできない自分に気づいてしまうので、自分を責めやすくなる方も多いです。自分を責めることでますます頑張ってしまうので、相手に合わせよう合わせようとする意識が働きます。周りに振り回されるのでストレスがたまります。人間関係にストレスがたまるようになると人間関係に対して極度に緊張するようになります。人が怖くなるんです。これも無意識でやっていますから、アリジゴクにはまったようなものです。これでは人生が生きづらいと感じるのも無理ありません。
新井:内向的な人は無理せず、ありのままの方が良いということですか?
中澤:はい、ありのままの自分を受け入れることが大切です。「内向型という性格でいいんだ」と自分を認めてあげること、それが出発点です。「他人が認めてくれないのならせめて自分で自分を認めてあげる。そうじゃなかったらかわいそうでしょ。」そんなふうに受講者様にいうと笑っていただけます(笑)
新井:なるほど(笑)。では、内向型という性格を自分で認めるのが出発点ですね。では内向的な人の課題は何ですか?
中澤:ポイントは3つあります。ひとつ目は「ありのままの自分を受け入れること」。ふたつ目は「自分の思考のクセに気づくこと」。三つ目は「身体の感覚を取り戻すこと」です。
「ありのままの自分を受け入れる」には、自分を否定しないことが大切。これが意外に難しいんです。例えば、「がんばったのにダメだったという経験はありますか?」と受講者様に聴くことがあります。「がんばる」という場合には大抵の人が自分で自分にプレッシャーをかけている場合が多いんです。高校時代の試験前日を思い出してみてください。苦手な科目の勉強は一夜漬け。この行動を観察すると「もし赤点を取ったらどうしよう。試験に落ちたらどうしよう」という不安や怖れが動機だとわかります。不安や怖れはストレスをためますから身になりません。頑張り続けると疲れ果ててしまうんですよね。
だから「がんばったのにダメだった」のではなくて、「がんばったからダメだった」というのが正解です。このように意識では「がんばることは良いこと」と思っていても、無意識では不安や怖れで動いているので自分をいじめているんです。
否定しているんですね。ありのままの自分を受け入れるということは、無意識の行動も含めて自分を受け入れる必要がある、ということです。
こんなやりとりをすると、受講者様はご自身の思考のクセに気づいてハッとされます。
新井:無意識で自分を否定しているんですか? それに気づくには自分をよほどよく観察できないと難しそうですね。
中澤:そうなんです。自分を俯瞰して観る力がとても大切です。同じように難しいのがふたつ目の「思考のクセに気づく」ことです。先ほどの「がんばるのは良いこと」という思い込みもそうですが、当たり前すぎることを疑うことがポイントなんです。「本当にそうかな?」と自分に問いかけてみる。内向的な人は自分を責める傾向が強いですから、生きづらいと感じることも多いんです。
でも、その「生きづらい」というネガティブな感情こそ大切です。ネガティブな感情は避けたいものですが、生きづらいという感情は、「今、新しい自分に生まれ変わった方がいいよ」というメッセージでもあると良くお話します。すると、多くの方が驚かれます。そうはいってもなかなか自分の思考のクセを俯瞰してみることは難しいです。
ですから、このワークショップでは、受講者様に“自我診断チェックシート”を使って自分の思考のクセを実感してもらっています。完璧主義だとか、優柔不断とかいろいろな思考のクセを分析します。
新井:自我診断チェックシートですか? それによって思考のクセがわかると、内向的な人の生きづらい人生が変化するんですか?
中澤:はい、思考のクセに気づけば、思考のクセに振り回されなくなります。例えば、「完璧主義」の方は、「何事も完璧にこなすことが良い」という価値観を持っています。学校でも90点よりも100点の方が良いのは当たり前というのは誰もが認めることです。しかし、完璧を目指すために、いつも神経をすり減らして失敗をしないようにしようとしがちです。その背景にあるのは失敗に対する不安や怖れです。不安や怖れで行動しているとストレスがたまるし、自分に対しても厳しくします。他人に対しても厳しくしがちです。その結果疲れ果ててしまう。ですから、完璧主義は自分の内面に対しても人間関係に対しても完璧にはなれないんです。完璧主義に傾向が強い受講者さんはそれに気づくと、なぜ生きづらい人生だったのか? 納得されます。そして少しずつ完璧主義の思考が出てきたら、「完璧じゃなくていいんだ」というふうに変わっていかれます。
新井:ありがとうございます。それでは3つ目の課題「身体の感覚を取り戻すこと」はどういうことですか?
中澤:「身体の感覚を取り戻すこと」ですね。思考のクセについて話してきましたが、思考に囚われている人生は生きにくいと受講者様は実感されます。すると、生きづらい人生を送ってきた自分は何者なんだ? という疑問が生まれてきます。充実した人生を送りたいのに内向的な性格のために苦しんできた。今までの自分は何だったの? と考えてしまいます。
これはとても大切な疑問です。そういう状況の中で受講者様と一緒に考えてその疑問を深めていきます。すると、思考というのは頭が生み出すもので、頭は身体全体の一部だということがわかってきます。生きづらさを感じるときには、「胸がつかえる」とか「モヤモヤする」表現をします。また、納得した時には「腹に落ちた」と感じます。このように身体も多くのことを教えてくれるんですね。でも、頭でっかちになった私たちは身体のことを忘れてしまいがちです。
そこで、身体の感覚を取り戻すことが生きづらさから抜け出すためにはとても大切です。受講者様の中にはヨガや気功をやられている方もいらっしゃいます。そういう方は身体の感覚を取り戻すのは早いですね。「もう一度、ヨガをやろうかな?」という方もいらっしゃるくらいです。
新井:具体的に身体の感覚を取り戻すワークの例を教えていただけますか?
中澤:はい、感覚とは五感のことです。視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚です。感覚は大抵無意識に反応していますから、それを意識化することで感覚を取り戻すことができます。例えば、食事のときにも味わって食べているつもりでも、考えごとをしながら食べていることが多い。考えごとをせずに食べることが難しいくらいに。
同様に、歩く時にも無意識に足を動かしているので、足の動きに集中することを忘れています。通勤で自宅から駅まで歩くときにも、うつむき加減で考えごとしながら。この状態を意識化することで感覚が戻ります。
それでは、感覚を取り戻すウォーキングをやってみましょう。
いかがでしたか? 歩くということも意識すると大変難しいことがわかったでしょうか? 今回は、スローモーションでやりましたが、足の裏が地面に着地する感覚、風のそよぎが頬に当たる涼しさ、空の青さ、鳥の声、自動車の音など五感に意識を集中して歩いてみてください。世界の豊かさを実感できると思います。
このように、私たちは思考以前に、無意識に動く身体に支配されているんです。身体こそが自分だという感覚がよみがえったでしょうか?
「内向型はすごい!自己肯定感が高まるワークショップ」をおすすめの人はどんな人?
新井:「内向型はすごい!自己肯定感が高まるワークショップ」をおすすめの人はどんな人ですか?
中澤:内向型の特徴でもあるんですが、7つの特徴に当てはまる方です。
- 自信がもてなくて悩んでいる方
- 人間関係がつらいと思っている方
- すぐ先延ばししてしまう方
- 今の自分を変えたいのに変えられないと悩んでいる方
- 将来に不安を感じる方
- 過去のことばかり後悔して前に進めない方
- 人生が生きづらいと感じている方
実際にワークをやられて「人生のターニングポイントになりました」という喜びの声をいただいたときには、とてもうれしかったですね。
ワークショップの受講生さんにはどんな風になってほしい?
新井:ワークショップの受講生さんには、どのようになってもらいたいですか?
中澤:そうですね。このワークは一過性ではなくて、内向型で生きづらい人生をご自身の力で切り開くものです。切り開くというと努力するというイメージですが、「ありのままの自分」という基盤をもてば、おのずから変化して行くという方が正しいでしょうか。楽しみながら、快さを感じながら、自然体の自分に戻る、そういう基盤づくりをお手伝いしています。言葉を換えれば、精神的自立の支援と言ってもいいかもしれません。
起業18では、起業を通じて経済的自立、社会的自立、精神的自立を新井さんが支援していらっしゃいますが、その根幹は生きづらい人生を充実させたい、生き方を変えたいという精神的自立が大前提だと私は思っています。受講者様が内向型の性格を強みにして充実した人生を歩まれることが私の願いです。
新井:中澤健次さん、ありがとうございました。
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